2009年11月 7日 (土)

ばぁ!ばぁ!ばぁ!(会計編)

 先々週に公開した「ばぁ!ばぁ!ばぁ!」を読まれた方から御意見を頂きました。

「お値段は左程高いものではないと言っているが、それは嘘じゃないのか?」

…まぁ確かにそうです。下町の立ち飲み屋では1000円あったらベロベロに酔うことが出来ます。私の場合、新世界の向こう側(具体的には言わない)だったら多分500円でヘベレケになれる自信があります

ソレとシティホテルのバーを比較するというのは多少酷な事ではないかと思うのですが、まぁ実際にどれだけのお値段か見て頂いた方が比較しやすいのではないかと。まずはシェラトン都ホテル大阪さんから。

Rc696

(一部個人情報らしき場所は隠しております)

Rc677(←税サ別で1039円)

…ビールとカクテルを頼んだだけで2100円。確かに「せんべろ」から比べると高いです。でもあの雰囲気です。

Rc669 Rc676

こういう洗練された空間を楽しんだという「御代」だとしたら、結構安く仕上がっているのではないでしょうか。「空間の料金」を含めた金額としては若干安い方だと思います。ただしどうでもいい話ですがここ最近都ホテルさんこのブログ見すぎです

…続きましてはJR西日本系列の「ホテルグランヴィア大阪」さん。

Rc697 

こちらは「コンビニのレシートか!」と思わず叫びたくなるような感熱記録紙で作られた「遊びのない」領収書となっています。きちんとチャージ代も請求されており、そこら辺は「俺達も本気だぜ」という熱意を感じます。

Rc683(←1850円)

例のカクテルは1850円と若干高め。まぁ女の子を口説き落とすにはお手軽な御値段ではないかと。それでも若干高いなぁと思われる方は少し早めに入ると割引になるクーポンを利用するか、もしくはJR西日本ホテルズが展開しているポイントカードに入会するといいかもしれません。ちなみに私は広島で入会したために、広島のイベント情報が季節ごとに送られてきます。…っていうか、オレ大阪だから大阪のを送ってよ。

最後に大阪最高級といわれる「ザ・リッツ・カールトン大阪」さん。

Rc698

…どうでしょうか、総合計が6045円!まぁこの金額にはラウンジで演奏している方へのカバーチャージや、本編に登場しなかったジン系統のカクテル、外資系なのに何故か13%という不吉な数字を用いたサービス料が転嫁されていたりするからです。

Rc691

しかしながらオリジナルカクテルは「グランヴィア大阪」さんよりもお安い1600円!これで1600円はなかなかです。…ただ残念なことにリッツさんの場合、コレが「正規の値段」かどうかわからないんですよねぇ。そこが若干難しいところではあります。

何を基準に「高い」のか「安い」のか、それは個人の考え方なので深くは申し上げませんが、少なくとも今回のカクテルは値打ちがあると私は判断しました。もしよろしければ選択肢の一つとして「シティホテルのバー」というのを加えてみては如何でしょうか。

…それにしても、鉄道とは全く関係ない話が続きました。来週は何とか鉄道に関連したお話が出来ればいいなぁと思っております。それでは。

|

2009年10月26日 (月)

ばぁ!ばぁ!ばぁ!~祝辞編~

 10月です。些細なことではありますが、またひとつ歳を取りました。

<「誕生日」熊木杏里・関西地域では出産記念の歌>

まぁ当ブログを長い間読まれている方は御存知だろうとは思いますが、私残念なことに「ともだち」と呼べる人が全くおりません。時々「友達」と言って家に電話をかけてくる人はいますが、何故か私の声を聞いても私だと気付いてくれません。いいですね、こんな人生。

Isu36

(こういう写真もすべて一人で撮影。)

そんな私をお祝いしたい。だって今日は誕生日…ということなので、普段の私では行かないようなところに行ってみました。それは「ホテルのバー」です。

Rc123 Koneta01

(左:ヒルトン大阪さんと大阪第一ホテルさん、右:リーガロイヤルホテルさん)

所謂シティホテルと呼ばれるところには、必ずと言っていいほど「ホームバー」が設置されています。しかも自ら「高級」と謳っているシティホテルであればある程バーは数多く設置されています。

Rc666 (これはミニバー)

元からあまりアルコールに強くない私ではありますが、親戚一同集まると一晩で一升瓶が1ダース空になる恐ろしい一族です。多分私の中にも酒豪の血が流れているのでしょう。人生何事もチャレンジです。

Tsubame49 (リサーチしている画像を調べたらこれしかなかった)

そうなるとリサーチするのに時間はかかりません。パソコンでテケテケと大阪市内にあるホテルのホームページにアクセスし、その中で「ここ、ええ感じやん?」と思ったところに目星をつけ、後はノコノコと行くだけです。

Rc667

とはいえ当ブログはあくまで「鉄道」を主軸としています。そうである以上、「鉄道の系列ホテル」で揃えるのが必然でしょう。そこで今回訪れたのは次の3つ。

Rc668 Rc669

(左:上本町駅近くにある特徴的な建物、右:エントランスに入ると滝。すげえ)

まずは近鉄大阪上本町駅すぐにある「シェラトン都ホテル大阪」さん。御存知日本最大の私鉄「近畿日本鉄道」略して近鉄さんのホテルであります。近年はスターウッド・ホテル&リゾートと提携し、なかなかのラグジュアリーホテルへと進化したと聞きます。いったいどのような進化を遂げたのか、これは一度体験してみなければいけません。

Rc670 Rc671

(左:増床中のアクティ大阪、右:グランヴィアさんへの入口は意外と小さい)

次は現在リフォームの真っただ中、JR大阪駅に直結する「ホテルグランヴィア大阪」さん。広島駅の「グランヴィア広島」さんには朝食バイキングで幾度となく訪れていますが、今回は夜の大阪です。何があるかわかりません。

Da15 Da31

(それにしてもリッツの画像、いくつこのブログにあるんだろう)

最後はもちろん大阪のホテル界では最高峰と言われている「ザ・リッツ・カールトン大阪」さん。過去当ブログでは何かあるたびにネタにさせて頂いている超高級シティホテルですが、もちろん今回もネタにさせていただきます。クレドが織りなす最高級のサービスとはいったいどういうものなのか…。ある意味楽しみです。

…ただこのままだと「バーに行ったぜ!ヤホホーイ!」で終わりそうなので、ちょっとだけ変化球を付けてみようかと。今回訪れるホテルは「鉄道系列」というのもあり、鉄道に対してもそれなりに思い入れもあるでしょう。そこで今回は少し無茶なお願いをしてみました

|

ばぁ!ばぁ!ばぁ!~祝宴編~

「親会社さんのイメージで、カクテルを作ってもらえませんか?」

 『バーにメニューは置いていない、何故ならメニューはお客様の心の中にある』

Rc666s(結構前に買ってたことを思い出しました)

…どこかのバーを舞台にした漫画で、バーテンダーさんがそう語っていたシーンが私の頭の片隅にありました。バーというところは通常、居酒屋さんやレストランのようにビールやワイン、シャンパン等のストレートで飲むお酒だけでなく、に作り方や水の分量、そして混ぜ合わせるお酒や果実、香辛料の類で無限に広がる「カクテル」がラインナップとして用意されています。

そう、言い方を変えるならば「バー」という空間は無限に広がる宇宙であり、バーテンダーさんは無限に広がる宇宙からお客様の心の中にある欲しいものを導き、見出す創造主なのです。そういう難しいことを平然とやれるのですから、私の「注文」何ぞ赤子の手をひねるようなものです。

この私の注文に対して、各ホテルのバーテンダーさんはどのようなカクテルを提供するのか…。それでは答え合わせに参りましょう。まずは「シェラトン都ホテル大阪」さんの「バー eu(ゆう)」

Rc672 Rc673

今回カクテルを作って頂くのは齋藤さんというバーテンダーさん。飲んでいる際には全然気づいていなかったのですが、この方「第22回 hba/mhd共催カクテルコンペティション」の「タンカレー・ナンバーテン部門」で大賞を受賞された方なんだそうです。タンカレーとかナンバーテンとかよくわかりませんが、とにかく凄い人には違いありません。

Rc675 Rc676

当日はそんな事はつゆ知らず、無茶な難題に付き合って頂きました。

Rc677

作って頂いたのはその名もズバリ「バッファローズスペシャル」。そう、昔近鉄が所有していた「近鉄バッファローズ」をイメージとしたカクテルです。鮮やかな赤とカクテルを混ぜ合わせた時に出来る細かな氷の白が見事。

Rc674 (こんな絵しかなかった)

「バッファローズ」だということで口の中でアルコール度数の高いお酒が猛牛の如く暴れるのか…と構えていたら、思ったほど辛くありません。どちらかといえばスイスイと飲むことが出来る「芳醇」タイプのカクテルでした。

Rc678 (まだこの時は酔ってない

次に訪れたのが「ホテルグランヴィア大阪」さんの「バー サンドバンク」

Rc679 Rc680

ホテルが入居している「アクティ大阪」のレストラン街としての役割だけでなく、ホテルの宴会部門と喫茶・飲食部門、そしてホームバーの機能を見事にバランス良く配置した構造となっています。初めてこのフロアに来た時、ちょっとだけ躊躇するのではないでしょうか。

Rc681 Rc682

言うのをすっかり忘れておりましたが、今回カクテルを頼む前にビールを一杯頼んでおります。どうしてバーで飲むビールは旨いんでしょう。…そんなことはさておきカクテルです。元々このホテルはJR西日本系列。このままではテーマの範囲が広すぎるということもあり、今回はあえて「特急列車」をイメージして作って頂きました。それがコチラ。

Rc683

静寂を表す白い液体が注がれたショートグラスの底には青く輝く一つの光。バーテンダーさん曰く「関空特急はるか」をイメージしたとのこと。液体の上に浮かんでいるのはグレープフルーツで作られた簪(かんざし)なのでしょう。

Rc684

「白い液体」で「カクテル」故に甘ったるいものなのかと思いきや、新鮮なグレープフルーツジュースやジンを使っているためにスッキリとした風味が口の中に広がります。甘さも左程しつこくなく、女の子が喜びそうなカクテルに仕上がりました。

Rc685

(隣に座っていた方が「誕生日祝いに」とシャンパンを御馳走してくれました。温かいなぁ)

後で聞いてみるとこのカクテル、「コムデギャルソン」というカクテルなんだそうで。まぁオリジナルとなるとある意味難しかったのでしょう。しかしながら、特急列車のイメージを崩すことなく、的確にこのカクテルを導き出したのは天晴!としか言いようがありません。

Rc686 (飲み始めて2時間経過)

最後に登場するのは「ザ・リッツ・カールトン大阪」さんの「ザ・バー」。

Rc687 (画像がぶれまくり)

「リッツカールトン大阪」に関しては、もう何度も当ブログでは紹介しているので詳しい説明は省きます。あの「ミシュラン京都・大阪版」で「最高のホテル」と紹介された、これだけで何となくどういうホテルかはわかるかと。

Rc688 (このビールも旨かった)

平たく申し上げると、この時点で相当酔っ払っています。それでもやっぱり「オリジナルカクテル」を頼まないといけません。男ならば最後までやり遂げないと!「ザ・バー」のバーテンダーさんも御多分に漏れずお困りの様子。

Rc689 Rc690

ですがそこはやはり「リッツ・カールトン」の従業員。クレドの信条が沁み込んでいます。待つことおよそ15分、館内に流れる生演奏の曲が終わると同時に出てきたのが…

Rc691

なんということでしょう!男が飲むようなカクテルではありません!

このカクテルは見てもお分かりのようにストローが2本付いています。このストローがあるということは「カップル専用」…というのではなく、このカクテルが「フローズンカクテル」という趣向で作られていることです。

Rc692

(ライムの皮で細かすぎる装飾が施されているこのフローズンカクテル。「山崎12年」「パイナップルジュース」「マリブリキュール」「マンゴヤンリキュール」「生クリーム」で構成されている。当然オリジナル…らしい。)

フローズンカクテルは作るのに時間がかかります。時間に追われたバーテンダーさんはミキサーを使ってあっさりと作り上げますが、このカクテルを作っている際に機械的な音は一切流れていませんでした。…ということは、彼はひたすらに氷を細かく砕いていたということになります。

Rc693(冷たいカクテルなのに、心が温かくなっていきます。) 

バーテンダーさん曰くイメージしたのは「甲子園」ということですが、私が感じたのは「ミックスジュース」。阪神百貨店のスナックパークで売られているミックスジュースを、そのままカクテルにしたカンジです。例えるなら「やんちゃな心を隠し持つ大人の昼下がり」。お酒に飲まれつつある私にとって嬉しいカクテルとなりました。

 

Rc694

…今回3つのホテル内にあるバーを巡りました。シティホテルだから高いんじゃないか?と思われた方も多いのではないかと思うのですが、実際のところ、お値段は左程高いものではありません。こういう場所で一人でカクテルを飲むというのもたまには面白いのではないでしょうか。それに今回の場所はシティホテルです。酔い潰れたら酔いつぶれたで…

 

 

 

Rc695

泊まればいいんです泊まれば。(ただしベラボーに高いですが)

|

2009年3月29日 (日)

広島の名物を食らう

「なんですかそれ…。初めて聞きました。」

Rc235

(ホテルの名前は言えないので避難経路で想像してください)

私はその日、広島の某シティホテルに宿泊していました。シティホテルといえば「コンシェルジュ」。時にベルキャプテンさんがその役割を行うこともありますが、一般的に気合を入れて宿泊する様なお値段のホテルには、私の様な勢いだけで名乗っていない本当のコンシェルジュさんがいらっしゃいます。その方に私はこう聞いてみたのです。

「広島のローカルフードで『ホルモン天ぷら』っていうのがあるって聞いたんですけど」

その問いかけに対して続いたのが冒頭の言葉。…どうも私は広島県民が知らないものを所望したようです。ちなみにそのホテルのコンシェルジュさんは「定休日だった広島風つけ麺の店」を紹介してくれた人だったりします。まぁ人間得手不得手があるので一概に文句を言うのはアレですが、地元の事なんだから色々と調べておいた方がいいんじゃないかと。

Rc236

(こういう風景が一番広島らしいと私は思うのですが如何でしょうか)

早速お店の名前や場所を調べて頂き、移動を開始。最寄りの広電さんの電停から移動することにします。

Rc237

(紙屋町といえばデオデオさん。この中に吉本の劇場もあります。)

どうでもいい話ではありますが、泊まったホテルがあるのは「紙屋町」という場所。原爆ドームがある「平和公園」に昨年まで熱戦を繰り広げられていた広島市民球場、広島市内最大級の百貨店「そごう」さん、広島随一の繁華街「流川」、広島バスセンターにアストラムという新交通システムの駅等々色々な施設が集積している便利な場所だったりします。

Rc238 Rc239

(いつの間にやら電停に3色LEDのパタパタが設置されていた)

そこからチンチン電車に揺られること約10分。「観音町」という電停に到着します。ちなみにこの「観音町」、読み方は「かんのんちょう」ではなく「かんおんちょう」。

Rc240

一つ手前の天満町電停は電停が道路にラインを引いただけ、観音町は辛うじて電停が配置されています。配置されていることはありがたいのですが、結構この電停で待つのは勇気が必要です。

Rc242

その観音町電停から歩くこと数分、細い路地の向こう側に赤いテントが見えてきます。そのお店こそ今回ご紹介する「ホルモン天ぷら」を提供してくれる「たかま」さんです。

Rc243

店内は小さなカウンターと座敷のみ。メニューも簡素というところから、このお店が地元に愛されていることがよくわかります。注文を聞いてくれるのは店員さんではなく地元の常連さん。この「おおらかさ」というのが何ともいい感じです。待つこと数分、天ぷらの揚がるいい香りが広がったかと思うと目の前に…!

Rc244

これが噂の「ホルモン天ぷら」です。今回は部位の特定をせずに店員さんの「おまかせ」で揚げて頂きました。ちょっと前はこの「ホルモン天ぷら」をお客さんが用意されている包丁で切り分けていたそうですが、様々な事情が重なり店員さんが切り分けているようです。

Rc246 Rc247

実はここだけの話、私「ホルモン」が苦手。匂いもダメならば容姿もダメ、何故にあんなものを食さねばならないのか!と焼き肉屋で隙あらば高らかに宣言していたものです。しかしながらこの「ホルモン天ぷら」、高温でさっと火を通すので匂いもあまり発生しない上に天ぷらの衣がグロテスクな容姿を隠しています。私にとってはものすごく好都合な調理法です。

Rc245

(一味唐辛子をたっぷりと入れたポン酢を付けて頂きます)

…これがまた絶品。サクサクとした衣の中にあるジューシーなホルモンが、幾度となく口腔内で舌鼓を打ち続けます。短時間で加熱しているのでホルモン自体はそれほど堅くなっていないので「今までのホルモンはいったい何だったのか」と自問自答したくなるほど。否、ヘタしたらホルモンじゃないと勘違いする位美味い天ぷらです。

Rc248

(様々な部位が入っているホルモン汁。お椀自体が相当熱いので注意)

これだけ美味いホルモンならば、もっと別のホルモンを食べてみたくなるのは世の常。最初に勧められた「ホルモン汁」を追加で注文。これがまたベラボーに美味いでやんの!スープにはホルモン特有の匂いもなく、そこには濃厚な旨味がぎっちり。

Rc248a

(スープも濁っていない。これは相当新鮮な証拠)

一服の清涼剤の如く柚子がお椀の底に。その存在は、月夜の晩にひっそりと草原に咲く「月見草」を連想させます。奥ゆかしさの中に柚子としての主張があり、そしてその主張を答えるかのごとくホルモンが抱き寄せています。…表現がおかしいかもしれませんがこれがとにかく美味い!

Rc249 a

この日、お腹一杯(ホルモン天ぷら・レンコン天ぷら・ホルモン汁・中ごはん)食べて1500円ちょっと。「たかま」さんはお財布にも心にもありがたいお店でした。広島名物数あれど、この「ホルモン天ぷら」はこれから猛烈に日本を席捲するのではないかと感じています。いやあ、ありがたいなぁ。

 


大きな地図で見る

「天ぷらたかま」さんはこちらです。

…それにしても、これほどいいものをコンシェルジュさんはどうして知らなかったんでしょうねぇ。

|

2008年11月 5日 (水)

バイキングまち子先生

バイキング、それは甘美な響き。 

『まち子先生だ!ボインにタッチ!』

『いやーん、バイキング』

 

…。いや、それはぜんぜん違うって。

どうしょうもないツカミはあえて無視するとして、今回は私の超個人的な趣味に一つお付き合い頂きたい。

どうも私は他の人と趣味が違うらしい。私自身はそうは思ってはいないけれど、とにかく変わっているそうだ。…変わっていない人間というのはいるんだろうか。いや、今回はそういう暗い話題ではない。とにかく私の趣味の話だ。

その中の一つの趣味が「バイキング巡り」。これだけ聞くと普通。ましてや「シティホテルのバイキング」と言うと「んまぁなんて高級な趣味をお持ちでザマショ」と厭味ったらしく言われるのだが、ただこの単語の前にある文章を付けると世間の見方が一気に変わる。

その言葉は「朝食」。

 

そう、私はホテルの朝食バイキングが好きだ。

シティホテルのレストランと聞けば誰もが尻込みする。しかし実際朝食バイキングはランチバイキングやディナーバイキングと比較すると安い。ついでに朝食だからと言って手抜きはしていない。そこはやはりシティホテルの意地というヤツだろうか。ホテルで朝食を食べ、窓から降り注ぐ太陽の光を感じながら今日をどのように過ごそう…。そう考えるだけで普段とは違う何か特別な一日になりそうだから不思議だ。まぁ単に「朝早いから」という理由でわざわざホテルに行くのかという抵抗感があるとは思うが、行ってみればわかる。とにかくいいのだ。

Rc001

まずシティホテルの朝食バイキングというのはどういうものなのか。一般的なシティホテルの朝食バイキングの一例として広島駅の真横にある「ホテルグランヴィア広島」を紹介する。

Rc002 Rc003

大抵の朝食バイキング会場はロビーに近いちょっと大きめな喫茶室、もしくはあえて「バイキングレストラン」と銘打っているレストランになっている。グランヴィア広島もその例に沿ってフロントの真上に朝食バイキングの会場となる「ヴァンヴェール」が営業している。

Rc004 Rc005

ボーイさんに席へと案内してもらい、自分の手で食べ物を皿に盛りつけていく。目移りしそうになるのは朝食であろうとランチであろうと一緒。空腹から解放されようとしてどの食べ物もおいしそうに見えるのは気のせいか。

Rc006 Rc007

どこの朝食バイキングでも和食は結構目立たない個所にある。どちらかと言えばホテルの朝食=パンのイメージが強い。確かに焼きたてのパンだから美味いことは美味いんだけれど、炊き立てのご飯もたまらなく美味いことだけ申し上げておく。

Rc008 Rc009

(「ヴァンヴェール」でもかなり奥の方にあるので注意が必要)

Rc010 Rc011

ついでに「ヴァンヴェール」では食器が下の棚に置かれている。スペースの都合かもしれないけれど、ここは若干改善の余地ありといったところか。

…さぁて、ここからはちょっと変わっている朝食バイキングをご紹介していこう。

Rc012

大阪の阪急梅田駅の真横にある「大阪新阪急ホテル」。最近ホテル激戦区とも言われている大阪駅前においてここは「バイキング」で有名になっている。

Rc013 Rc014

100種類のバイキング料理が楽しめる「グルメバイキングオリンピア」が館内にある。このレストランは関西圏在住の人間ならば一度は聞いたことのある超有名なバイキングレストラン。

Rc015

(今年の秋の趣向は約1000人前のモンブラン。美味そう。そしてこっちの方がネタになりそう)

そんな朝食バイキングの会場となる「オリンピア」は新阪急ホテルの地下1階にある。

Rc016 Rc017

(関西人ならばワクワクする門構え)

Rc018

ここで遭遇したのは海外、特に中国からやってきた団体旅行の皆さん。意外かもしれないが朝食バイキングは宿泊されているお客様に合わせてメニューがコロっと変わる場合がある。

Rc019

(開場。ものすごい勢いで入って行く人々)

Rc020 Rc021

Rc022 Rc023

そこで目に飛び込んできたのは「関西」を代表する「たこやき」と「うどん」の文字。そして中華系の人々のためにたっぷりと用意されたお粥の数々。朝食で中華系の方々に敬意を示し、そして日本と関西を紹介する。この心意気は見習わなくてはいけません。

Rc024

あと忘れていけないのがオムレツ。場所によってはバイキング会場にコックさんが常駐し、オムレツを焼いてくれるサービスが。アツアツトロトロのオムレツが食べられるというのはまさに贅沢。

Rc025

(この「オリンピア」で私が特に気になったのが「カレー」。朝のカレーは確かに美味いが、何を食べても口の中がカレーになるという両刃の剣)

ここまで来ると当然「最高級ホテルの朝食バイキングはどうなっているのか」が気になるのは当たり前な話。ココはやはり身銭を切って行くしかないでしょ。

Rc026

(誰かボクを呼んだかなぁ・リオン君談)

大阪の西梅田地域にある世界有数の高級シティホテルチェーンの一つ、「ザ・リッツ・カールトン大阪」。ここのフロント奥に朝食バイキング会場ともなるレストラン「スプレンティード」がある。

Rc027

(ここは日本じゃないだろ)

やはり欧米の方々が宿泊されているケースが多いのか、ラインナップには「和」がほとんど感じられない。ただその食材のどれもが尋常じゃないこだわりがある。

Rc028 Rc029 Rc030

(コーンフレークはむき出し、つまり湿気てもいい状態。焼きたてパンのラインナップがすごい。思わず写真がボケるほど。ほっとステーションにある暖かい料理は全て暖かい、そして美味い)

この中で一番変わっていたのが卵料理。先ほどの新阪急ホテルと同様にコックさんがひとつひとつ丁寧に焼きあげてくれるのだが、ソレがフライパンではなく単なる鉄板。

(鉄板でオムレツ。オムそばではない)

大阪人なら鉄板=お好み焼きという図式が成立してしまうのだけれど、ここでは鉄板=オムレツ。ちなみに大抵の卵料理(目玉焼きからパンケーキなど)もこの場所で調理してくれるとのこと。多分どこかのホテルでやっているんだろうとは思うが、正直私はコレに驚いた。普通オムレツというのはフライパンで作るものだと思っていたらコレだもんなぁ。

Rc031

(この日の朝食。値段が値段なだけに美味いのは当然)

Rc032

(ちなみにお値段は税・サ込で3955円)

ついでにプチ情報として「スプレンティード」ではお客様の要望があればご飯やお味噌汁等の和食も用意して頂けるとのこと。でもまぁこれだけ美味いパンや料理があればいいじゃないの。

Rc033 Rc034

ホテルでランチやディナーを味わうこともそれは楽しいかもしれない。だけれども朝ごはんはそれ以上の喜びを得ることができる。しかもお手頃と言えば「朝食=外食」という図式が成立してもいいんじゃないかと思ってしまう。みなさんもよろしければ試して下さいまし。

|

2007年12月22日 (土)

リッツのリッツでリッツ(疾風編)

 超個人的なお話ではありますが、どうも今年の風はお腹を直撃するみたいです。しかも薬で強制的にこの流れを止めると「それなりにヤバイ(医者談)」そうなので、整腸剤でなんとか対処しておりました。そのためこの1週間で5キロほど体重が落ちました。ビバ風邪。…それでも全体重の5%、あまり驚かないでください。

 その風邪が原因となり先週「レルコン」の更新をお休みしておりました。関係者各位の皆様、そしてこの更新を楽しみにされていた方々に再度お詫びを申し上げる次第です。何とか体調も復活してきましたので、これからバシっとやっていきたいと考えております。で、その休んでいる間、布団とトイレを行き来している最中でも「レルコン」へのアクセス解析だけはやっておりました。最近はデイリーポータルZ様、ほぼ日刊イトイ新聞様からのアクセスも一段落し、軒並み「検索エンジン」からのアクセスが増える傾向となっています。

ただこの「検索エンジン」からのアクセスが曲者。ココログの機能では「どういったワードでやってくるのか」というところまで解析可能。ワードを解析してみると、ココ最近ある傾向が強くなっているということに気づきました。それは「ダジャレ」。

…よく考えたらこのレルコン、ダジャレで落としている項目が多く存在しています。『福を求めて』では福駅周辺を散策した後にユニクロを見つけたり、『大福で祝福』では大福駅周辺で大福を食べるというダメダメっぷりを見せております。とはいえ文学の歴史を紐解けば古文、平城京で僧侶が闊歩し、平安京で鶯が鳴きまくっていたあの時代から<言葉遊び>というものは存在していたわけです。

 …前書きが長くなりました。それでは始めていきましょう。

 

 

Da001 Da01

 物語は京都の二条駅から始まります。現在京都市営地下鉄東西線の終着駅となっていますが、来年の1月16日に天神川駅まで延伸してJRと嵐山を結ぶ重要な中間駅へと変貌を遂げます。元々二条駅周辺には広大な鉄道用地が広がっており、近年はその土地を利用した再開発が進み、京都の副都心的な要素も芽生え始めています。その中心的な存在がこの建物。

Da04

立命館大学朱雀キャンパスです。新しい建物でありながらどこか懐かしい雰囲気を醸し出している校舎。京都市の景観条例に配慮したデザインは立命館らしく威風堂々としています。

Da05 Da06

(左:コレだけの学校がこの建物の中にある。右:立命館大学のポスター)

Da002

(デデン!と効果音を付けたくなる立派な看板。興奮の余りストラップがフレームイン)

この朱雀キャンパス、駅から本当に近い。JRの駅から歩いて2分も掛からない距離という距離、実にうらやましいではありませんか。 その立地条件からかこのキャンパスでは社会人入学の学生や大学院生を中心にカリキュラムが組まれているそうです。

Da02 Da07

(左:本当に近い立地条件、右:朱雀キャンパス近くにはコンビニも。ますます便利)

…まぁココまで来たら何をしたいのか懸命な読者の皆さんはお分かりかと。過去『クイックピック大作戦』という項目の中でこんなことを私は書いていました。

立命館大学近くの店で買ったナビスコリッツリッツ・カールトン大阪に持ち込み、誕生日祝いのリッツパーティを開く』

…バカですね。ええ。とってもバカです。でもここ最近「ナビスコリッツ」「リッツカールトン」で検索をかけてレルコンにやってくる人が多いんです。いや、ホント真面目に『ヒマなんか?』と夕日をバックに説教したくなります。しかしながら検索するということは『なんらかの関係性を知りたい』と思っている証拠。まぁ半分以上ダジャレを検索してみようというカンジだとは思いますが、皆さんが望んでいるのであればコンシェルジュ(自称)の端くれとして実証してみなくてはいけません

Da11 Da12

(というわけでナビスコリッツinリッツ命館大学。綴りが違うのは気にするな)

立命館大学の朱雀キャンパス近くには2件のコンビニがあります。一件は低価格一律料金を謳い文句に急成長を遂げている「SHOP99」さん、もう一件は駅構内のコンビニとして活躍中のJR西日本系列『Heart-in』さんです。そのどちらにもナビスコリッツさんは販売されていました。

Da08 Da03Da09 Da14

…さて、材料は整いました。いよいよ本丸へと乗り込みます。

続きはコチラをクリック。

|

リッツのリッツでリッツ(怒涛編)

Da15

…というわけで西梅田にやってきました。東梅田や茶屋町ならまだしも西梅田。周囲はオフィスだらけです。しかも西梅田界隈は有名な高級ブランドがところ狭しと並んでおります。この一角だけ本当に大阪か?と思わせること請け合いです。

Da17 Da18

そんなところにアホ一人。京都の立命館大学近くにあるコンビニで買ったナビスコリッツを手に悠々とやってきました。…思いっきり浮いています。しかしこのままだと『コマーシャルの撮影か?』と勘違いされてしまいそう。単なるアホから大いなるアホへと進化するためにこれからあの門を開きます

Da19 Da20

(左:ナビスコリッツとリッツカールトン。右:リッツのマット)

Da003

…館内に無事潜入することが出来ました。なんでしょう、この高級感。正直言いますと、このような『超』が付くような高級ホテルを利用することはほぼ皆無。『全てのお客様に御自宅にいらっしゃるような快適さを感じていただくために』とホームページには書かれていますが、こんな巨大なツリーや暖炉なんぞ自宅にはありません。普通のアパートに住んでいる私からすれば明らかに浮いています。そしてこの数分後…。

 

 

 

Da2501

わーい!部屋に入れたぞー!

Da21 Da22 Da23

(部屋に入るまでの過程をナビスコリッツと共に)

…まぁネタバレという程ではありませんが、元々コレを撮影した日は所用で深夜近くまで大阪市内にいるということが判っていました。本来ならば終電に間に合うよう仕事を終わらせるのですが、今回はダジャレを実現するため、皆様の願望を形にするためにわざわざ宿泊しました。もちろん定額だと庶民では手を出せない超高級ホテルですから、今回はインターネットの宿泊サイト『一休.com』さんで年末でありながらも適度に安い宿泊プランを利用させていただきました。

Da25 Da26

(左:用意された部屋から見た大阪駅、右:泊まった部屋を下から見た)

『格安プラン』とはいえ、今回グレードアップして頂き通常泊まる部屋ではなく最上階のトレインビュー!なんだコレ!と言わんばかりのお部屋でございます。しかもこの御部屋、後日放送された某テレビ番組で津川雅彦氏がインタビューを受けていた同じ部屋!流石は超が付くほどの高級ホテル、サービスも今まで経験したことが無いぐらいレベル!…っていうか、今までオレどんなところに泊まっていたんだ?そんな人間がこんなところに泊まっていいのか?と思える程。

Da27

(ウェルカムドリンクの林檎ジュースとクッキー。総支配人からのメッセージ付き)

居酒屋で言うところの「突き出し」、ウエルカムドリンクと大判のクッキーが届きました。何を出されても『高級ホテルだぁ』と感動を覚えるところではありますが、ここは気分を落ち着かせて例のことを成し遂げなければいけません。

Da28

そう、『立命館大学近くで買ったナビスコリッツをリッツカールトンで食べる』。ただコレだけのためにリッツカールトンを選んだわけです。口惜しくはありません。今回一休さん経由で宿泊依頼をしたとはいえ、一泊朝食付きで今夏の旅行の総費用の約3分の2。いまだかつてこんなバカなことを成し遂げようとした人がこの世の中にいたのでしょうか。…それでは実践です。

Da29 Da30

(立命館大学近くで買ったナビスコリッツinリッツカールトン大阪、いただきまぁーす)

…やはり、ナビスコリッツは美味い。立命館大学近くで買ったから、リッツカールトンで食べたから美味しいというわけではありません。どこで食べてもナビスコリッツはナビスコリッツ。普遍的で力強いその味わいは高級ホテルだからといって緊張していた庶民派の私の心を和ませてくれました。ありがとうナビスコリッツ、そしてありがとうマーク・ノイコム(リッツカールトン大阪総支配人)。

Da31

(クリスマス仕様でにぎやかになっているリッツカールトン大阪入口)

 

<オマケ>

Da32 Da34 

リッツカールトン大阪内の撮影では従業員の方々に多大なる御協力を頂きました。一番協力してくれたのが部屋まで案内して頂いたベルマンとドアマンの方々。この方に今回の趣旨を説明したところ快く色々と撮影して頂きました(上記の写真がソレです)。次回は普通に泊まりたいと思いますハイ。

|

2007年4月29日 (日)

東海道カレー行脚(REASON編)

 『ほぼ日』効果によりまして、このカレーウィーク中(特にカレー部例会当日)はアクセス数がえらい事になっていました。今までも何回かこういう事がありましたが、今回はカレー部例会以降もジワジワとアクセスして頂いています。これからは今までの『レルコン』と同じ様に地味で質素、暇な時間に鼻で笑ってもらえるような内容へ徐々に戻ってまいります。よろしければ今後とも御笑覧いただければ幸いです。

 

さて、今回のカレーウィーク企画の根本である『東海道新幹線』沿線のカレー調査。今回はいよいよ主要駅編でございます。新大阪・京都・名古屋・東京(品川)各駅の構内にある『カレー』を調査して、その地域におけるカレーの趣向を分析…と、思ったのですがここでもまたハプニングが発生しております。

昨今は駅の構内にある飲食店や雑貨店などを『駅ナカ』と称しているそうですが、この『駅ナカ』は厳密には2種類あると考えます。ひとつはプラットホームの売店(キヨスクさん)や立ち食いそば屋さんのように『改札内』で商売をするパターン、もう一つは駅の運輸業務に関わる施設を狭めて集客施設を作り出した『改札外』で商売をするパターンです。

Pict0061_1 Pict004501

(左:JR新大阪駅構内の改札内型駅ナカ、右:JR鶴橋駅の改札外型駅ナカ)

で、問題はこの『駅ナカ』の種類。今回新大阪駅・京都駅・名古屋駅・品川駅・東京駅の5駅を調査しました。その結果、改札外及び在来線の改札内には飲食店が確認出来ましたが、東海道新幹線の改札内には飲食店という形体でカレーを提供しているという店舗を確認することができませんでした。

Ekinaka08 Ekinaka03a

(左:東京駅在来線改札内のカレースタンド、右:名古屋駅コンコースのカレースタンド)

Ekinaka02a Ekinaka02

(左:京都駅在来線改札内、右:京都駅改札外のカレースタンド。どちらも同じ店)

東海道新幹線の各駅は現在(2007年4月26日)耐震工事のため改装中という事情もありますが、それを差し引いても新幹線のコンコース内には飲食店の姿があまり見受けられません。

Ekinaka14 Ekinaka15

(東海道新幹線の品川駅。広いのだけれど飲食店と呼べるものはスターバックスのみ)

しかしその一方で駅弁やサンドイッチなどを取り扱う売店は数多く出店しています。

Ekinaka16 Ekinaka12

中には名古屋駅の様に待合室とスペースを共存させるかのような売店まであります。

Ekinaka09 Ekinaka10

(左:東海道新幹線名古屋駅の待合室、右:待合室の奥に売店がある)

こう見ると『鉄道の高速化』や『食生活の多様化』というありきたりの言葉が出てきてしまいます。まぁ、しかし、カレーに対してちょっとした郷愁を感じている私からすれば何となく残念なカンジがするのです。カレー自体は悪くはないのでしょうが、駅の中でやっているからといってちょっと手を抜いていた、それを見ていた利用客はカレーを食べるという選択を選ぶことが無くなり、結果カレーが駅構内から消え始めていった…。手を加えればそれなりに繁盛すること間違いなしなのに、ねぇ。

…まぁ、横に座ったオッサンが加齢臭と共にカレー臭を出されたとしたら私もイヤですけど。

Ekinaka11

(名古屋といえばやっぱりきしめん。駅のホームにこういう店があるから余計にカレースタンドなんか出店できないでしょうねぇ。面倒だし手間かかるし)

|

2007年4月28日 (土)

東海道カレー行脚(FREEDOM編)

『東海道新幹線の沿線にあるカレーを食べ比べします』

この企画はそんな一文から始まりました。「東海道新幹線沿線のカレーを喰らう」ためだけに上京するという行為、それはあまりに馬鹿げているけど、逆にどんなものなのか一度でいいから見てみたい。まずは有名店を…とばかりに取材してみたら、見事『FREEDOM』というキーワードでつながってしまいました。それでは宇多田ヒカルの歌に乗せてお送りしましょう、「自由を掴め」フリーダム編です。(ここまではFMのDJ口調で読む事をお勧めします)

  

1:大阪市の有名カレー店。

 大阪には結構カレーの有名店が存在しています。最近東京の丸ビルに進出した『インデアンカレー』もそうですし、『ピッコロカレー』や関西人なら誰でも歌える「とんかつKYK」の系列『サンマルコ』も大阪が発祥の地です。色々と大阪から全国に進出しているカレー店が多く、どこにしようかちょっと迷ってしまいます。でも、あえて関西だけで守り続けているカレーのお店といえばここではないでしょうか。

Angya04

難波千日前、何処かの家電量販店の名前を無理やりつけられた通りの一角に名物カレーで名高い『自由軒』があります。自由軒は全国展開をしている『せんば自由軒』さんと大阪で頑張る西洋料理店の『自由軒』さんの二店舗あるそうです。今回は地元で頑張っている西洋料理店の『自由軒』さんのカレーを紹介しましょう。

Angya05 Angya05a

店内に入るとウエイトレスさんというより『お母さん』と言ってしまいそうな位暖かな女性がお出迎えしてくれます。内装は店舗の外装と同様レトロで大阪らしい雰囲気。大黒様や手書きのメニューが実にいいアクセントとなっています。

Angya06

待つことおよそ5分、名物カレー(650円)が目の前に鎮座しました。カレーを構成するルーと御飯、そして具材を一気に混ぜ合わせたものに生卵を落としています。コレにソースを加えてかき混ぜるのがこの店の流儀なので、早速かき混ぜて頂きます。

Angya07

確かに見た目はちょっとアレですが、実に絶妙な味加減です。カレー単品だけだと刺々しい辛さなのですが、卵と合わさることで芯を持った、ボディブローの様な辛さへと変化します。その味わいを深めるのがウスターソース、熟練された大人の味わいへと変化していきます。いや、コレは確かに名物になります。

2:京都市の有名カレー店。

 続いて京都のカレー店…といいますか、他のカレー屋さんとはちょっと違ったカレーを出す喫茶店と言った方が正しいのではないかと思います。

Angya01 Angya02

京都市の四条河原町にある『喫茶自遊人』さんです。テレビなどで『変わったメニューを出す店』として有名になりすぎ、このところは誰もが『わぁ!オムライス』なんて注文しちゃいますが、ココではやっぱりカレーを食べて頂きたい。何せ注文すると…

Angya03

(すっぽん鍋と同じ土鍋を使用。生卵はお好みで追加してくれるとの事)

土鍋でグツグツと煮ながら出てきます。土鍋ゆえ常にアツアツで、しかもパリパリのおこげまで味わえるという一品。カレーのおこげって体験したことあります?体験したことないでしょ?ソレがここで味わえるワケです。具材は海老と胡麻のみという実にシンプルさがたまりません!見た目以上に辛くはなく、ガツガツとカレーを食べると言うのではなく、カレーが変化を起こしていく様を目と耳と舌で味わえる一品です。秒単位で味が変わっていくというのは実に面白い!ただ、こちらのカレー単品で一人前で1000円、単品で千円というお値段は高い!と思われるかもしれませんが、このお店の楽しみ方は単品でカレーを頼むのではなく、飲み物やサラダがついて来るセットで頼むこと!男前のマスターが色々とサービスしてくれますぞ!

 

…さて、長い間お待たせいたしました。いよいよあのカレーの登場です。

 

3:東京の有名すぎるカレー

 あのタモリさんが作るカレーが食べられる。それだけで約4万円出して東京に行きました。イベントの模様はこの後の項目に譲るとして、まずはカレーだけでも報告しなければいけません。

Angya09 Angya08

会場は東京電力さんの傍にある『電力館』、普段は電気のことを相談したり体験したりする場所だったりするのですが、今回は何故かカレーを食べる為だけのイベント会場。渋谷のど真ん中でカレーを作っているのを見守るというイベントは前代未聞です。

Angya10

タモリさんの一文によって始まったこのイベント、開始から約2時間半経ってようやく試食と相成りました。もう頭の中はカレーのスパイスによってやられています。この瞬間だったら多分振り込め詐欺をやられても多分気づかないでしょう。

Angya11 Angya12

カレー味のマッシュポテトと白い御飯、そして2時間以上煮込まれたカレーが皿に盛られていきます。タモリさんの流儀として、この三種類の具材をとにかくグッチャグチャに混ぜて欲しいとの事。各自各々のペースでカレーをグッチャグチャに混ぜ込んでいきます。

Angya13

見た目はほぼ「自由軒」のカレーです。しかし香りは思いっきり本格派です。今までのカレーが『ヨーロッパを経由して日本に伝えられた欧風カレー』とすれば、タモリさんのカレーは『インドから成田を経由して大田区の旅館で一休みした後に渋谷へやってきた本場のカレー』。私にとってはあまりにも違和感がありました。

一口食べるとコレがまたシンプル!カレーという食べ物は本来素材やブイヨン、スパイスなどが織成す複雑で濃厚な味わいを楽しむものだと思っていましたが、このカレーの場合潔い辛さと素材の旨味だけが広がります。今までのカレーが『オーケストラ』だとしたら、このタモリカレーは正しくタモリさんが好きな『JAZZ』。各々の素材を競い合わせて、一つの楽曲を極彩色豊かなものへと変貌させていく…。そんな感じです。

Reikai13_1 Reikai28 Reikai15 Reikai22

またこの作っているときのタモリさんが実にいい表情をしています。諸般の都合でお見せすることは出来ませんが、昔「ジャングルTV」で与えられた課題の料理よりも専用七輪で黙々と肉を焼いているあの表情でずーッと料理をし、そして普通にお酒を飲んではまた料理…。自由です。あまりも自由です。でもその自由さがなんとも心地好いんです。料理の鉄人みたいに緊迫感がない、ましてや料理はカレー。犬井ヒロシの様に『♪カレーイズフリィィダム~」なんて唄っても良い位に何をやってもある程度許されるのがカレーという料理だと思うのです。それにしても三者三様で美味しかった。これはこれで東京に来た価値があった!と思い…

 

 

 

あ。

そうそう。すっかり忘れていました。名古屋のカレーを紹介しようと思っていました。そのためにお店も事前に選んでいました。

Angya15 Angya16

名古屋の鶴舞公園近くにあります某喫茶店、ここで本当はカレーを頂く予定でした。長年顔見知りという事もあって、「それなりにイケるだろう」と心の中で思っていました。時間はもう15時を回っていて、まかないのカレーがあったらソレを頂こう…。思えばこの時点で間違っていたのかもしれません。

Angya18

私『かぁちゃん、腹減ってんだ。カレーでもある?』

かぁちゃん『あ?腹へってんの?カレーよりなんかこしらえてあげるからそこで座って待ってて。』

…数分後、私の目の前に現れたのは

Angya19

本格的なランチメニューやん!

確かに私の場合、小腹というより大腹。15時という時間帯も忘れてこのランチをぺろりと頂いてしまいました。しかも美味いんだ。ミンチカツもそうだけど、付け合せの野菜がどうしてこんなに美味いのか(こうしてまた太っていく)。…今回残念ながら東海地方の有名店でのカレーは『調査失敗』ということで…許してくれませんか?>皆様。

Angya17(喫茶店とは思えない本棚のラインナップ)

|

2007年2月 3日 (土)

鉄道網を検証する

 私たちの生活の中には知らず知らずの間に『鉄道』が関係している場合があります。何も『鉄道』というのは移動するためだけではありません。時に意外なところで関係している場合があるのです。今回はそんな「意外なところに進出している」鉄道会社の系列会社のお話です。

Keiretu01 Keiretu02

(左:近鉄百貨店、右:阪神百貨店)

鉄道の系列会社として真っ先に思いつくのが『百貨店』ではないでしょうか?元々阪急電鉄の創始者である小林一三氏が集客を目的としてターミナル駅に百貨店を設置したのが始まりだといわれています。しかし、世の中には何でも例外があります。判りやすく鉄道の会社名を記載していても、本当は系列会社ではない場合があります。

Keiretu03 Keiretu04

(左:東急ハンズ心斎橋店、右:阪急百貨店うめだ本店)

その代表格ともいえるのが『東急ハンズ』さん。都市型のホームセンターとして現在も好評営業中のこの会社、現在は東急(東京急行電鉄)さんの系列会社ではありません。ただし東急さんの系列会社である「東急不動産」さんが大株主ですので、大きな意味合いとして東急グループの一員であることには変わりありません。

…判りづらいですねぇ。

ちょっと難しいので、物語に例えてみましょう。この『東急ハンズ』さん、元々は東京急行鉄道さんの子会社でしたが、現在は別の会社の子会社。しかもその親会社は東急不動産というグループ会社のひとつ…、この行為は実の子供を子宝が授からない兄へ養子に出すことに準じている…。

あ、『ドラえもん』における骨川スネツグ君だ。『東急ハンズ』さんは『骨川スネツグ君』ってことで(強引だなぁ…)。

一方の『阪急百貨店』さん、こちらは『東急ハンズ』さんとは違って阪急電鉄さん(※1)と同等の関係になっています。コレも物語に強引に例えてみますと、『阪急百貨店』さんと阪急電鉄さん(※1)は大元が同じであるけれども、全く別の組織…コレは兄弟関係とよく似ております。しかもどちらも大きなグループとして存在しているために、会社関係者ですらグループ図を見ないと把握できない状態…。

あ、『渡る世間は鬼ばかり』の小島五月(泉ピン子)だ。『阪急百貨店』さんは『小島五月』ってことで(やっぱり強引だなぁ)。

(※1:現在の社名は阪急阪神ホールディングス。「ホールディングス」となる前の社名で記載しました)

…その一方で「こんなのも鉄道の系列なの?!」と驚く会社も存在しています。まずは京都駅の前にあるあの大きな建物。

Keiretu05

…『京都タワー』さん、タワー型の展望台の他にホテルや100円ショップ、おみやげ物屋さんにスターバックスコーヒー、銀行に銭湯と多種多様な店舗が営業しているこのタワー、実は京阪電鉄さんの系列会社だったりします。

Keiretu06

同じく京都駅の駅ビルの中にある『伊勢丹』さん、『伊勢丹』さん自体は鉄道と何ら関係のない会社ですが、京都にある『伊勢丹』さんはJR西日本さんと共同で運営しています。そのため京都にある伊勢丹さんの正式な名称は『ジェイアール西日本伊勢丹』。…長いですなぁ。

Keiretu07

コンビニエンスストアの『am/pm』さんにもかなり鉄道が関係しています。関西圏では近鉄さんがエリアフランチャイズとして契約していました。現在は株式の大半を違う会社に売却した為、関係会社としてのつながりは薄くなりましたが、それでも近鉄沿線(ならびに近鉄の駅構内)にはかなりの数の『am/pm』さんを確認することが出来ます。同じ様に九州地区はJR九州さんの子会社であるJR九州リテールさん、関東地域では沿線ごとに京成さん、東武さん、東急さん、相鉄さん、つくばエクスプレスさんがフランチャイズ契約をしています。

…複雑ですか?これ以上に昨年合併した阪急阪神ホールディングスさんはもっと複雑だったりします。合併した際、阪急さんと阪神さんの系列会社の一部を整理してグループを再編しました。その際福島駅の近くにある『ホテル阪神』さんを阪神さんの子会社から同じ阪急阪神ホールディングス内の宿泊部門を束ねる『阪急ホテルマネジメント』という会社の子会社に変更しました。しかし、阪神さんの系列会社にはあの高級ホテルが残っています。

Keiretu08a Keiretu08

(左:ハービスOSAKA、右:ザ・リッツ・カールトン大阪の入口、高級感バツグン)

「ハービスOSAKA」内に店舗を構えている世界的に名高い『ザ・リッツ・カールトン大阪』さんがそれだったりします。阪急阪神ホールディングスさんのホームページからリンクはされていませんが、このホテルの名称は『阪神ホテルシステムズ』といいまして、阪神さんの100%子会社。ですので阪神タイガースさんが記者会見をする際必ずと明言してもいい位こちらのホテルで行われるそうです。

Keiretu09 Hoteichiritz

(左:会社名が記載されたシール、右:リッツ特製のクリームデニッシュ、一個税込で315円)

そしてそして、最近話題になったあの会社もなんと鉄道会社の系列だったりします。

 

 

 

 

 

Keiretu12

  フジテレビ系列の『関西テレビ』さん、こちらも実は鉄道の系列会社だったりします。本来放送局というのは公共性の高い会社ですので、色々な放送局に対して地元の有志という形で鉄道会社は少しだけ出資していたりしますが、この『関西テレビ」だけは何故か出資比率が桁外れに大きいのです。そのため毎週土曜日には同じ阪急系列の『宝塚歌劇』の中継があり、この中継が元となって大阪のおばちゃんの化粧が派手になったのではないか…と私は睨んでいます。

Keiretu13 Keiretu13a

(マスコットキャラクターはハチエモン。現在は諸般の事情で撤去されている)

ちなみに『阪急百貨店』さんと『阪神百貨店』さん、『ホテル阪神』さんと『ザ・リッツ・カールトン大阪』さんに『関西テレビ』さん、そして阪急阪神ホールディングスの立ち位置を図にするとこういう形になります。

Keiretumap_1

…強引に親子関係で例えてみますと、『阪急百貨店』さんと『阪急阪神ホールディングス』さんは兄弟、『阪急電鉄』さん『阪神電鉄』さんは『阪急阪神ホールディングス』さんの子、『阪神百貨店』さんや『関西テレビ』さんは孫にあたります。『ホテル阪神』さんは『阪急ホテルマネジメント』さんの養子になる…ということです。ちょっと、今回強引かなぁ…。

このように鉄道会社は我々の身近なところに進出して、我々の生活をジックリと支えています。皆様もふとした時に『ああこういうところにも鉄道って関与してるんだよねぇ』と思っていただければ幸いです。

 

 

<オマケ>

Keiretuaa01 Keiretuaa02

関西テレビさんの横には『扇町公園』という公園があります。元々この公園の再開発事業の一環として関西テレビさんの社屋が建てられたそうです。 この日は春先の様な暖かさ、そんな陽気に誘われ、ここで昼食を頂くことにしました。

Keiretua01 Keiretua02 Keiretua03 Keiretua04

(よく混ぜて、御飯にかけて食べる。日本人ならコレだと思います。)

Keiretua05(ウマイ)

|