2013年5月30日 (木)

大阪環状線のことで妄想してみる

 すっかり更新し忘れてるな?と思われた方も多いかと思いますが、なんとか今日も生きております。私事で恐縮ですが今左足と左手を軽く負傷しておりまして、ようやく痛み止めを飲んでパソコン前でセコセコと作業できるまでに回復しました。そのためにまだまだネタを作れるような段階ではないのですが、とにかく更新しないとあの記事のおかげでどこかのおばちゃんからギャーギャー言われそうなので更新をしておきます。

ツッタカタッタツッタカタッタ、ツッタカター(ここでのりお師匠のオバQが通ったと想像してください)。

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2011年7月 9日 (土)

出会えなかった日に思った事

 京阪さんの私市駅で開催されていた「おりひめ」と「ひこぼし」の出会いは、今年度から中止となったとの事。その影響かどうかはわかりませんが、7月7日は豪雨でした。そんな悪天候で開催されていたとしても、撮り鉄な方々は大挙して私市駅へ訪れていた事でしょう。風物詩の一つが無くなるというのは寂しいものです。

Rw394 (でも今年はトーマスとその仲間達がいるよ)

この背景には京阪さんの車両数削減があり、どうしても車両のやりくりが出来なかったのかもしれません。ファンの心を大事にしながら自分達も楽しんでしまうというある意味鉄道ファンに優しい京阪さんのことですから、来年は何かしら面白い事があるのではないかと推測します(ね?元公式ブログ担当のかのーさん?)。

さて、その京阪交野線でちょっと気になった事があります。

利用されている方なら御存知かもしれませんが、5月のダイヤ改定で交野線のダイヤが大きく変わりました。従来なら枚方市駅のホームは常に6番線を使用していましたが、今回の改正からは6番線だけでなく、朝夕のラッシュ時に使用される5番線にも列車が発着するようになりました。

それも常にどちらかのホームに車両が待機しているようなダイヤの設定となっています。今までのダイヤでも不都合はなかったのですが、どうしてわざわざこのようなダイヤ設定になってしまったのでしょうか。

Rw395

私が妄想するに、次のダイヤ改正では交野線から大阪市内への直通列車が現在のような状態ではなく、大々的に多く運行されるのではないのでしょうか。

今回の妄想、実は元ネタがあります。現在はすっかり支線クラスとなってしまった中之島線が開業する2年ほど前の2006年、昼間に区間急行が大増発した時期がありました。後にこの区間急行が中之島線への直通列車となったのですが、どうもこのダイヤと今回のダイヤ、似ている気がするのです。

今回のダイヤ改定では急行が中途半端な形で昼間の間運行するようになりました。10分パターンのダイヤにも拘らず、一時間に4本と正直使いづらいダイヤです。それを解消するために今回の布石があるのではないか……。

しかも2年後には淀駅の改良工事が完成し、そろそろ旧型車両も置き換えを始めなければいけない時期になります。そう考えれば……。全ての点が線で繋がりそうです。

それにしても、最近妄想ばかりで申し訳ないですねぇ。何分リアルがかなり忙しいのでこういう事をしないとやっていけないんですよ(涙)。

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2011年5月 7日 (土)

ぼくのかんがえたけいはんでんしゃ(エピソード3)

 前回の続きです。

支線用に4両連結の車両を導入しよう、とまでは書かせて頂きました。その車両(K1系)は併結できるような設計を施して、「おりひめ」や「ひこぼし」の本線直通列車を途中駅で増結させ、本線にも影響が出にくいものに仕立てたらどうだろうか、ここまでが前回お話した部分。

ただこのままだと「4両」「8両」の編成が増えてしまい、7両編成の本数が少なくなってしまいます。じゃあ7両増やせばいいじゃんとお思いいでしょうが、そんな予算は基本的にありません。

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(LRTや新幹線の車両は鉄道車両でも高額な部類になっているらしい)

鉄道車両はだいたい1両1億円ちょっとと言われています。単純計算すると7両増やすだけで7億円以上。totoBIGで1等当てても導入できない位に高額なお買物となります。この厳しすぎる経済状況の中、新車を導入するとなると清水の舞台から何度飛び下りなければいけない事でしょうか。

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新車を導入する一方で、既存の車両をうまくリノベーションすることをここ最近の鉄道会社は熱心に行っています。JR西日本さんの「末永く大切に使いましょう」という非公式な言葉に代表される「N40」と呼ばれた車両更新や、JR九州さんの「はやとの風」に代表される古い気動車を徹底的に改造する事で、新たなニーズをくみ出すやり方など例をあげればきりがありません。

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もちろん京阪さんも負けてはいません。現在の8000系80番台、昔の3000系の中間車両を自社でダブルデッカー車両に改造したり、古い車体に新しい機器を取り付けて新車と称してみたりと歴史を紐解けばそこらかしこに現れる「京阪クオリティ」。がんばれ僕らの寝屋川工場と言ったところでしょうか。

そこで、この前例に則って問題を解決する手段を考えてみました。

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2011年4月30日 (土)

ぼくのかんがえたけいはんでんしゃ(エピソード2)

 東日本大震災で不通となった東北新幹線が復旧しました。その際に沿線の方々が手を振ってくださったそうです。もちろん私のブログを見たわけではありません。私が書く以前から「やろうぜ!」と呼びかけていた方が沢山おられたそうです。

うん、何も考えずに発言を書いちゃうと赤っ恥をかく典型例ですね。

どこかのジャーナリストやコラムニスト、社長さんの事をバカにできません。思いつきでやっちゃダメなんです。反省しないといけません。

 さて、京阪電車さんで新車を導入するという妄想なお話の続きです。

現在京阪さんは車両の数を減らす方針を打ち出しています。4月に「アートエリアB1」で開催された「鉄道カフェ」で、京阪電車の中の人が

「今度の5月のダイヤ変更に合わせて車両を減らす」

なんてことをポロっと言っておりました。それを表すかのように今度のダイヤ改正では交野線直通の「おりひめ」と「ひこぼし」が平日に各々1列車だけとなります。この列車は交野線へ乗り入れるために5両編成限定となっており、この分だと5両で構成されていた編成の一部が廃車になるのではないかと考えられます。

しかも昼間に運行されていた区間急行がガッツリ削減され、運用上では左程車両数が必要ではなくなっているようです。なので、これから妄想するお話と現実はかなり乖離していくものだと認識して頂く必要があります。さて、それでは参りましょうか。

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2011年4月19日 (火)

ぼくのかんがえたけいはんでんしゃ(プロローグ)

 東日本大震災の衝撃に隠れてしまったが、西日本の鉄道にも今回の東日本大震災は大きな影を落とす事になった。

たった一つの部品が供給されないだけで、電車の運行が止まるという事態。これは予想していなかった。まさしく想定外だ。

電車は電気で動く。その電車の大半は「直流」という電気で動いている。直流電気は電車の構造、特に駆動部分を作る際に最も最適なモーターを作る事に適していた。

そのモーターにどうしても必要だったのが「直流電動機ブラシ」という部品。この部品は直流モーターの制御をするにはどうしても外せない。しかし、この部品は容易な構造故に摩耗が激しく、定期的な点検や清掃や交換がどうしても必要になる。

その部品を作る最大手の工場が、今回の大震災で被災した。しかも、あの原発の制限エリア内に工場があった。作りたくとも作れない状態に陥ってしまったのだ。

『作れないのならば、別の場所で作ればいい。』

確かにその言葉は正しい。ただ、この「直流電動機ブラシ」を用いる車両はなかなか作られていないのが現状だ。直流モーターより効率性が高く、保守性にも優れた「VVVFインバータ制御」という新しい技術がお目見えした結果、登場する鉄道電車の大半がVVVFインバータ制御の車両となっている。

なので、部品を作る会社からすれば新しい工場を建設しても将来に明るい展望が無い。かといって作らなければ今の電車は次々と動かなくなっていく……。現在は最大手以外の会社の奮闘や関係各所の協力があり、部品はある程度生産できる目途がついたということで電車の運行は通常通りとなったが、安定供給という面から考えると少し不安の残る結果となってしまったのだ。

西日本の鉄道会社には『古い物を大切に使う』というケチ……いや、工業製品に対する大いなるリスペクトがある。ただ、リスペクトするだけでは公共交通機関は成立しない。リスペクトしつつ、新たなステージを目指さなければいけないだろう。

……前置きが長くなりました。今回は久々の妄想シリーズです。

今回問題となりました『保守部品不足による運休』。西日本ではJR西日本さんや近鉄電車さんで多く行われました。近鉄さんは保有している車両の約3割、JR西日本さんでは保有している電車の半分で「直流電動機ブラシ」を用いているそうです。

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その中でも群を抜いているであろう会社があります。そう、当ブログでよくネタにされる京阪電車さんです。京阪さんはただでさえ「物持ちのいい会社」と定評があり、古い車両の見えるところや見えないような細かい点にまで様々に手を加えています。

その車両を制御方法で分類すると以下のグラフのようになりました。

Rw356

鉄道に詳しくない方でも「VVVF」という名称は聞いたことがあるのではないでしょうか。この「VVVF」という制御方法以外に「界磁添加励磁制御」「抵抗制御」 という制御方法があります。この「界磁添加励磁制御」「抵抗制御」という方法に「直流電動機ブラシ」が使われています。

Rw358

系統別に分けますと、全体の68%が「直流電動機ブラシ」を使用した車両です。その割合はJR西日本さんよりも多くなっています。そのせいか事前に多くの部品をストックしていたようで、今回の影響をJR西日本さんや近鉄さんより受けなかったようです。

Rw280 (京阪さんの古い電車代表格、左:2400系、右:1000系)

しかしながら幾ら保守に定評のある京阪さんだとしても、今回の問題は何らかの対策を練らなければいけない事態になったと気付かされたのではないでしょうか。

ま、平たく言えば新車を導入しろって話です。

Rc226 (京阪さんの最新鋭車両、3000系)

「新車を導入しろ」といっても、鉄道車両は大体一両1億円ちょっと。一般人がいくらロト6を買って、運良く満額で当たったとしても3両買えたら御の字。TOTOBIGが当たっても5両位しか買えません。

Ic14 (この電車は京急さんからのおさがり)

なので地方私鉄の場合は大手私鉄で使われていた古い車両を手直しして再利用するケースが多く見受けられます。

そこで、今回は出来る限り費用をかけずに京阪電車の車両を置き換えるように考えてみましょう。(続きます)

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2010年9月25日 (土)

こういうのが出来たらいいなぁ

 さて、週末でございます。

何かしようにも今週は色々とありすぎましてねぇ……(遠い目)。とりあえず中嶋という名前のプロデューサーには「○×クイズはオーディションではない」「一部地域だけの特例は許さない」とだけ申し上げておきましょうか。ええ、思いっきり愚痴ですが。

とはいえ一応こちらは鉄道のブログ、何らかの鉄道ネタで皆様のご機嫌を伺うのが信条だったりします。取材もネタも何もしていない状況で提供できる項目と言えば……

はい、妄想ですね(キッパリ)。

でもって、今回の妄想というのはちょっと実現可能なんじゃね?と思うような妄想だったりします。まずはこちらをご覧ください。

Shinkansenmousou01

こちら、以前「ああ」という記事で紹介した「新幹線のロゴにコレどう?」という画像です。何故かこの画像が海外のBBSで「こういうロゴになることを希望する」と紹介されたこともありましたが、今回は昨今の「さくら」の他に「みずほ」という名前の新幹線も導入されるのではないかという話もありまして、あえてこういう形にしてみました。

Shinkansenmousou02

前出の「さくら」をイメージした画像に「瑞穂」を追加してみました。いやあ、急速にダサくなっちゃいましたね。ネタ的にはどこかの党首をコラージュしてもよかったんでしょうが、面倒な事になりそうなので止めておきます。

それはそうとして、今回は妄想ネタです。この九州新幹線の車両、営業運転としては鹿児島中央駅から新大阪駅までの区間なのですが、この車両を東京へ移動させる方法は無いか少し思案してみました。

……思案したといっても単にこういうことです。

現在JR東海とJR西日本は合同で「N700系」という新しい新幹線を導入しています。そのN700系の別バージョンが九州新幹線の「さくら」や「みずほ」に導入されます。厳密に言えば違う部分が多いのですが、外見や基本的な内装の仕組みはほぼ一緒。

そこで、あえて東京へ乗り入れる「N700系」の外装の一部を「AMBITIOUS JAPAN!」キャンペーンの外装みたいにシールで覆い、九州新幹線用のN700系っぽくデザインします。

そしてその車両のグリーン車1両分を九州新幹線で使用するグリーン車用の座席に変更します。基本寸法は同じなので支障は無いでしょうし、座席を実際に使用させることで「こういう新幹線が走るのか」という広告にもなりうると思います。

まぁ実際にやろうとしたら色々と障害はあるんでしょうが、コレはコレで妄想って事でお許しいただければ幸いです。

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2010年6月12日 (土)

新たなる夜行列車を……

 川井聡さんという方が以前から「夜行列車創生計画」と銘打ったホームページを展開しておられます。水戸岡鋭治さんと協調して無くなりつつある夜行列車を再度復活させようと精力的な活動をされておられます。

ただ、その中で導いたアイディアは「夜行列車」と称しておきながら、夜間は走行せず田舎の駅に長期停泊するというもの。その方向性は少なくとも私は納得出来かねるものでした。

夜間は駅に停泊する。これは想像するに線路工事等の保守や運転士等の勤務形態、走行による揺れで安眠できない事への対策ではないかと思うのですが、それだと

「じゃあ駅にホテル作ればいいじゃん」

……という発言で片付けられることになります。現にJR北海道の比羅夫駅やJR東日本の遠野駅には宿泊施設が併設されており、この夜行列車プランと同じような行動が可能。わざわざ夜行列車を新造する事を考えると、こちらのやり方が一番理にかなっていると私は考えます。

「列車」の特性を排し、巷の宿泊施設と競合させるのはあまりにも不利です。鉄道会社は公共性が高いとはいえ営利企業です。勝てる見込みのない事業に無駄なカネを使えるほどの余裕はありません。

掲載されていたアイディアを幾つか拝見いたしましたが、理想は理想であるということを気づかないといけません。……ただここまで言っちゃうと「お前はどうなんだ?」と言われそうなので、今回から数回にわたって私なりに妄想してみた「夜行列車の未来像」を書き連ねてまいります。

……ええ、皆さんご存知の「予算が無いから妄想してみた」シリーズです。このシリーズを書き込みすると思いっきり閲覧数が減るというジンクスがありますが、ソコはソレ。予算縮減の苦肉の策だと思って頂けたら幸いです。明日から思いついたことをツイッターの如く書きなぐってまいりますのでよろしくお願いします。

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2010年4月24日 (土)

風邪で思うようにならないので妄想ネタで勘弁願いたい。

 今週はタイトル通りなんです。

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(これだけアップだと面白いなこの人)

鼻水が鯉が遡上してくるんじゃないかという勢いで流れ落ちております。医者に行っていないので確定する事はできませんが、とにかく風邪だということで念入りな取材とかが出来ておりません。4月の中旬に雪が降るという気候故、体調が悪くなるのも致し方ないと言ったところでしょうか。…いやあ、大変です。

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そんな体調の中、今月もなにわ橋駅のアートエリアB1で開催されている「鉄道カフェ」に行ってきました。

面白いといえば面白い、かといってある程度の鉄道に対する興味が無ければ左程面白いイベントとはいえないこの「鉄道カフェ」。今回盛り上がったのが一週間ほど前に朝日放送の地方ニュース「ニュースゆうプラス」で放送された「京阪100周年記念事業の裏側」という特集のVTRでした。

この特集は京阪電車さんが守口市駅にある京阪百貨店の展示スペースで開催していた「京阪100年のあゆみ展」はどのように作られていったのかというルポでしたが、それより何より一番リアクションが大きかったのは京阪電車の社員さんの自宅(部屋の一室が鉄道資料館となっていた)というのはどういうことでしょうか。

その中で気になったのが「ミュージアムトレイン」という構想。京阪電車さんは2010年の夏に車両の内部を改装して、その中に京阪100周年の展示物を置き、駅の構内で車両ごと展示してしまおうと考えておられるそうです。

この取材の中でも休車(廃車かもしれませんが)になった車内の中に入り、実際に考えた車内の間取りをチェックしていましたが、何分そこはやっぱり京阪電車。特異的な事情があって結構難航しているようです。

Rc821(イラストはイメージです)

今回のミュージアムトレインではロングシートの上に室内に展示物を置くようなスペースを考えているみたいです。このやり方だと椅子の構造を利用して棚を作ることが出来るので、実に合理的な方法だと思います。しかし実際はそうではありません。

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この取材の中でミュージアムトレインのリハーサルとして使用していたのは2600系という京阪電車を代表する車両でした(よく見ると2612という車体番号が確認できます)。京阪電車は曲線が多く作られているため、車体の側面をまっすぐ作ると必然的に居住空間が少なくなります。2600系の前身である2000系が作られた時期は高度成長まっただ中、通勤ラッシュが尋常じゃなかった時代です。そのためこの頃作られた車体は居住空間をなんとか広くするために、卵型の車体構造になっていました。

Rc820

しかし今回のミュージアムトレインで陳列棚を作る場合、この卵型車体がアダとなってしまいました。椅子の真上に陳列棚や説明を書いたパネルを設置するように考えているみたいで、実際に設置すると一気に室内が狭くなります。

この空間をどのようにするのか、今年の夏が正直楽しみです。まぁその前に私は風邪を早く治したいです……グスン。

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2010年1月 1日 (金)

はじまりは妄想ネタ

 新年あけましておめでとうございます。

本年も昨年と同様、皆様に鼻で笑われるようなブログを目指してまいります。どうぞよろしくお願いいたします。さて、新年という事もありまして、まず最初の更新では「夢物語」なんぞ吟じてみようかと。「夢物語」と言いましても、どちらかといえば現実的な「夢物語」であります。

年末の特番で何かと出ていた大阪府知事さん。まぁあれだけ注目されるような発言を連発していればそりゃあテレビも新聞も注目するでしょう。その中で必ず出てくるのが

「北梅田にリニアを持ってきて、関空と繋げれば梅田と関空の間が8分!」

という発言。いやあ、どこかの国の空港連絡リニアモーターカーを参考にして言っているんだろうとは思うのですが、私は(マニア的な視点からだけでなく、大阪府民として)そんな事はムリだ!と思うのですが。

まずリニアそのものに問題があります。多分この構想だと将来的には「中央リニア新幹線」と直結させようという魂胆なのでしょうが、もし「中央リニア新幹線」のシステムや車両をそのまま流用すると仮定したら、車両の長さも相当なものになるでしょう。

その分関西空港側に設置する設備も膨大なものとなるでしょうし、その分のコストも肥大化します。そして何より東京~大阪間という大動脈を結ぶ路線で使われている車両を使うために乗車できる人数が想定利用者数より多すぎます。つまり「過剰」すぎるのです。

次に、「最短8分で結ぶ」には都市部を時速300キロ以上のスピードで通過しなくてはなりません。騒音対策がその4000億円で出来るとお考えなのでしょうか。騒音対策として地下路線を作るとなると、今度はその速度に耐えうるコンクリートのトンネルを作らなくてはいけませんし、換気施設も作らないといけません。

ましてや地下に造るとなると、大阪市内のみならず、大阪府内に作れる余地はほとんどありません。ちなみに梅田側のターミナルは北梅田のヤード跡ではないかと推測しますが、あの辺りは元々湿地帯でしたので、開発するには相当の金額が必要となるでしょう。ましてや「中央リニア新幹線」とリンクするとお考えならば、あの位置だと淀川の下を潜ったり、急カーブで避ける必要性があります。そのことを考慮しての発言でしょうか。

ましてや行先は関西国際空港。国際空港と言っておきながら、平気で羽田や福岡へ向かう便が飛び交う有数の空港です。そこにリニアです。敵対する航空と新幹線が手を携えるってことはマジでありえません。…っていうか、私がJR東海の株主ならとっとと反対してます。

ただ、現状のままだというのは関西空港にとって流石にダメでしょう。そこで今回はこの「大阪府知事の案を生かすためにはどうすればいいのか」を私なりに考えてみました。

まずは『リニア』という考えを捨てます。現段階において日本のリニアは「営業できるかどうか未知数」です。私自身もこの狭い国土でそんなに急いでどうする?と思っていますし、鉄道が時速500キロで走っても意味が無いと考えています。そこで今回あえて

『新大阪・関西空港間に「新幹線」を新設する』

…というプランを提案してみようと思います。鉄道には鉄道の、航空には航空の利点やリスクというものがあります。地球環境の面からするとCO2をまき散らす航空より鉄道の方が有利ですが、何も無い空間を通過する航空より、地上を走る新幹線の方が遅くなるのは当たり前。それならば、鉄道でカバーできる範囲を鉄道に託し、航空でカバーできる範囲を航空で対処してもらう。それでいいんじゃないかと思うんです。

それに現状の技術をそのまま導入することで新規格を増やすコストはありませんし、安定した技術を導入することでリニアを導入するより早く実現することができます。ましてやJR東海からすれば、関西国際空港にやってくる海外からの利用者をそのまま京都に招き入れることが出来る絶好のチャンスとなります。

ましてや新大阪駅から関西空港となると、ルートの選定によっては府知事が目指す「ベイエリア構想」にとっても目玉となるでしょう。…と言いますか、現状の梅田周辺に駅を作るという構想は正直ナンセンスだと思います。現状に寄り添うのではなく、新たに拠点を作ることで活性化させる方が費用も左程かかりませんし、スムーズに行くと思います。

例えば大阪のWTC周辺に駅を作ることで、「関西空港」と「新大阪」、ましてやその先の東京や名古屋といった都市と結ぶことも可能です。そうするとあの周辺も相当活性化できるのではないでしょうか。カジノやコンベンションセンターを作るにしても「舞洲」「咲洲」といった広くて何もない土地があります。そこに駅を作るとなったら、そりゃあもう一気に活性化できます。

新大阪駅の新幹線駅構内は現在ホームの増床をしています。九州新幹線の増発を見込んでのことだと思いますが、この機会に「ついで」といった感じで「関空新幹線」という構想を盛り込んでみては如何でしょうか。少なくとも羽田新幹線より可能性や採算性は高いと思いますが。

…まぁ、妄想なんでね。軽く受け止めてあげてくださいな。

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2009年11月14日 (土)

なにわ筋線を妄想する3

 さて、お待たせしました。すっかり芸大の学園祭の模様で忘れてしまいそうになっていた「なにわ筋線」の妄想ダイヤ、今週ようやく発表することが出来ます。

今回の妄想ダイヤには原則「現在のダイヤへ出来る限り影響ない内容にする」ことを目標としました。何も無い状態から作り出すというのは難しいようで簡単だったりします。しかしながらソレだと「考える楽しさ」が半減してしまいます。あえて難しい障壁を作ることで単なる妄想が「娯楽」へ変化していく。これが楽しかったりします。

さて、まずは「なにわ筋線」単体のダイヤです。

「kuso-naniwasuji.oud」をダウンロード (要OuDia)

Rc699

ご覧頂くとお分かりかと思いますが、「なにわ筋線」を私は事実上の「15分ヘッド」に仕立てました。15分に一本優等列車である「くろしお」や「はるか」、「ラピート」を走らせ、その合間に各駅停車を2本走行させます。

JR難波駅からの「大和路線」の各駅停車は全て「おおさか東線」に乗り入れさせます。また南海の乗り入れ本数はJRより少なく設定しました。これはなにわ筋線の地下区間を全て「大阪府都市開発」が担当するという前提で行っているためです。まぁこれで人件費とかを相殺しようということですね。

一方の南海線は汐見橋線の現状を考え、各駅停車は毎時2本にしました。またこの路線の各駅停車には、南海本線沿線で大不評といわれている「高野線からの転校生」2000系に担当させます。

得意な車両を専門で担当させることで「この列車は梅田行きだ」と認識させると同時に、地下線内の勾配へ対応できる性能をいかんなく発揮してもらうのが狙いです。

汐見橋線内を通過する南海電車の種別は「準急行」にしました。

「mosonankainaniwa.oud」をダウンロード (要OuDia)

Rc700 Rc701

現在ラッシュ時以外に使われていない種別と停車駅の配置を利用し、現状のダイヤに対して影響を少なめにするよう組み込んでみましたが、如何でしょうか。

もちろん実際に「なにわ筋線」が開通するとなると、車両も思いっきり代替わりをしなくてはいけないでしょうし、「おおさか東線」との関係や「大阪環状線」への快速の乗り入れはどうするのか等色々と設定しなくてはいけないことが多くなります。今回はあくまで「妄想」であり、今後「なにわ筋線」がどうなっていくのかは私にもわかりません。それでも一つだけ言えるのは…

「どう頑張ったってなにわ筋線経由で関空まで30分台ってムリ」

ってことでしょうか。

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