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2010年12月 4日 (土)

新青森

 このところ「アートエリアB1」で開催されたイベントで上映する画像をセコセコと作っていたり、法事が幾つかあったりと更新する事が叶いませんでした。せっかく「デイリー道場」さんに採用して頂いたのに更新しなかったのはそのため。その節はお世話になりました<DPZさん。

 今回はその上映する映像を作る時に何気なく見たコマーシャルのお話でございます。

『上映する映像を作ってね(はぁと)』という依頼を受けたのはイベント開始10日位前。実際にはもっと前からやんわりと伝えられていたのですが、完全なGOサインがなかなか出ません。作るのか作らないのかどっちなんだろうとやきもきして、まぁいいや作らなくていいやなんて考えだした途端にやってきたこの依頼。私もこういう映像を作るのが好きですから「好き勝手やらして頂く」という条件の元10日間かけて作らせて頂きました。

ただ、30分以上ある時間を全て埋めるのはしんどかったりします。そこであえて私の作った映像をYoutubeにアップし、Youtubeにある映像と組み合わせて一緒に上映するようにしました。そこで出会ったのがこのコマーシャルです。

間もなく東北新幹線が新青森から走りだします。青森の方々の望みが山彦の如く谷川を飛び、朝日に光輝く瑞穂揺れる田畑を駆け抜け、冬の色に包まれた青森にようやく今日やってきます。それは青森の方々にとって喜ばしい事なのでしょう。

しかし、私達は知っています。ストロー効果というヤツです。東京という街は大きくなるために地方から栄養を吸い取ります。東京が近くなる、都会が近くなるということは、地方を捨てるのに障害が無くなるという事。それは青森の方々にとって望まぬ事ではないでしょうか。

その現状を教えるためにこのコマーシャルは作られたのではないでしょうか。

まだ完成する前の白いねぶた像が鎮座するテントの中に、主人公の「トーキョー」と女の子は入ってきます。「すごいね」とこの白い像を見てトーキョーはつぶやくのですが、女の子はその像が色とりどりの色彩を得て人々を熱狂させる事を知っているからか、漠然とした表情をしています。

そこに女の子の弟さんが登場してこう叫びます。

「言葉にしねぇと、伝わらねぇぞ。」

……青森の方々は心を開いてくれると、尋常じゃない位に明るく楽しい人達です。しかし、彼らは何故か極度の人見知りをします。恥ずかしがりやさんで、照れ屋さんです。そして極端に頑固者です。意固地になってしまって、自分達の存在を隠そうとします。

そうじゃないんです。青森は日本が忘れた日本があるんです。京都や奈良に行くヒマがあるのなら、東京の方々は一度でいいから青森に行った方がいい。これほどいい町は無いと気づくはずです。そのためには青森の人も発言した方がいい……それを弟さんは語ったのです。

「言葉にしねぇと、伝わらねぇぞ。」と。

そして、この言葉には続きがあります。

「姉ちゃん、人気あんだぞ。」

新幹線は時間を縮めるだけでなく、人の距離も近くしてくれます。この新青森開業が青森の人達だけでなく、青森の魅力と出会える素敵なものになりますよう。

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