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2009年8月31日 (月)

夏の思い出

 8月が終わります。

天災や人災、衆議院議員の総選挙、つまり「政等(まつりごと)」と「サイ」に関わる出来事が多かった夏。皆様にとって今年の夏はどのような「サイ」がつく夏でしたでしょうか。今回のお話は「サイ」の頭に「イ」、この夏に乗った「異彩な列車」に関してです。

(え?冒頭部分がこじつけすぎる?気にしないでくださいな)

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今回乗車したのは広島県にあります三原駅と広島駅間を結ぶ観光列車「快速瀬戸内マリンビュー号」です。

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この列車は広島駅から呉駅や広駅、竹原駅を経由する「呉線」という路線を走行しています。広駅から広島駅までの間は「広島シティネットワーク」という通勤を主体とした路線として位置付けられていますが、それ以外の広駅から三原駅までの間はほぼ典型的なローカル線となっています。

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したがって「観光用の車両」といえども、ローカル線の需要も満たさなくてはならないようで、広駅から三原駅の間は快速列車といえども各駅停車。しかしこの各駅停車の区間が最もこの列車の見どころといっても過言ではないでしょう。

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車両は指定席車両と自由席車両の2つで構成されており、今回利用した指定席車は名前通りに「航海」を意識した室内構成となっています。通常の列車ではありえない形状のゆったりとしたソファーとボックスシートで構成された車内の上にあるのはレトロ調に色を塗られた扇風機。たまりません。

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マリンを意識してつけられた浮き輪とオールの装飾が、若干のやりすぎ感を感じてしまいますが、よく見るとヘッドライトも船にありそうな装飾が施されています。ここまで「海」を意識している車両は他に類を見ないでしょう。

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列車は定刻通りに三原駅を出発しました。一般的には広島駅から乗車するケースがほとんどですが、私はあえて三原駅から乗車。高架橋を駆け下り、大きな川を渡ると一段高くなった場所へ列車は到達します。

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「これぞマリンビュー。」と思わず唸りたくなる瀬戸内海の風景、ちょうど三原市を走行しているので「見晴らしがいい」とダジャレの一つも言いたくなります。美しい浜辺を楽しんでそろそろ海にも飽きたかと思ったころ合いで景色は一転します。

 

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…どうでしょうか。この近づき具合。手を伸ばせばそこにあるのは瀬戸内海。これこそ「マリンビュー」です。

Rc610(乗客の皆さんは皆思わずカメラを向けた)

元々この区間が開業したのが1930年台。当時はまだ建築技術も未熟で、トンネルを掘ってショートカットができなかったこともあり、山と海に挟まれた小さな海岸沿いに線路を敷設して列車を走らせることにしたようです。

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その結果、瀬戸内海の姿が車窓に広がることになります。もちろんあまりにも海に近いために電車の運転は台風等の天候におもいっきり左右されてしまうのが玉に傷。

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そしてここ最近のJR西日本さんは、ローカル線の見通しの悪い区間で猛烈な減速をするようになりました。 落石等があった場合即座に停止できるようにするためなのですが、これがまた絶景の位置とよく重なります。実際にこの区間を毎日利用されている方には悪いのですが、この遅さが私は楽しさを生み出しているように感じました。

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列車は海だけでなく、時には森やトンネルの中にも突き進んでいきます。昨今の運航数削減によって、線路沿いの木々も好き勝手に生えてきてしまい、列車の壁に枝がビシビシと当たってしまいます。しかしあの海を見た後です。すでに列車の旅というより船に乗って探検に出かけた気分。ビシビシという枝の音、車内に響く気動車のエンジン音、扇風機の機械的なバタバタ音…ワクワク感がどんどん加速していきます。

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今回は帰省のついでに乗車していたこともあって竹原駅でこの列車と別れ、高速バスで広島駅に向かうこととなりました。本当なら全区間乗車したかったのですが、まぁ続きは次回来た時のお楽しみとしておきます。もしお時間がありましたらみなさんもこの列車に乗車してみてはいかがでしょうか。

 

追伸:この区間の見どころを紹介している「瀬戸内さざなみ線の旅へ」(瀬戸内さざなみ線利用促進委員会)のホームページもどうぞご覧ください。私の発言よりもわかりやすく整理されておられます。

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