出会いがしらの衝突と言った方がいいのかもしれませんが、先週更新しました『とまれコレクション』がデイリー道場さんで採用されました。これでまたどこかのサイトで叱咤されるかと思うと個人的にワクワクしております。叱咤されることも激励されることも全ては「印象が強かった」ということが元です。いやあ、よかったよかった。
そんな最中に私、母校の大阪芸大に行ってまいりました。

(過去の芸大の写真を再利用しています)
毎年学園祭をネタにしておりますが、今回は春。花粉症が出かかっている最中に訪れた理由はただ一つ。「卒業論文」の発表会であります。

…論文と申しましても、私の母校は芸術大学。どちらかと言えば論述しながら問題を解きほぐしていくようなものではなく、自ら持つ個性をドカーンとぶち当ててワーイ!…みたいなものが大変多いワケです。

特に今年の場合は『レベルの高いもの』が多く、これがどうして学科賞にならないのか?と思えるものばかり。特にデザイン学科の見せ方には惚れ惚れしてしまうほどだったりします。
(特にデザイン学科は産学連動しているので「売りものじゃん」というものばかり)
ちなみにこの卒業・修了作品展は2009年2月20日から26日までの間、大阪天保山のサントリーミュージアムさんで開催されるそうです。普段「芸術大学って何をやってるんだ!?」と思われた方は是非ともお越しいただければ幸いです。
さて、そんな状態なので今回は少しばかり芸術なお話を一席。

京阪電車の中之島線にある「なにわ橋駅」、この駅の中には「アートエリアB1」という一風変わった施設があります。名前から連想できるように芸術や知的なイベントを開催されているちょっとしたオープンスペースです。
個人的には「居酒屋とかショップとか入れようと思ったんだけど、周囲が講演や美術館だから採算性あわねぇし、無駄に空けておくのもアレだから周囲の環境に応じた自由なスペース作っちゃおう」という空気が満載している気がするのですが、そんなことは邪推の一つ。

(諸般の事情で顔はお見せできませんが、向谷さんです)
開業日には京阪さんの発車メロディを作曲した向谷実さんが記念のライブを開催して華やかな空気に包まれていましたが、それ以降の「アートエリアB1」はコレといって目立つイベントがありませんでした。地味にいいイベントをやっていたのだろうとは思うのですが、何せ「哲学」ですもん。これが「鉄学」だったら結構な数の人が利用していたのではないでしょうか。

閑話休題。その「アートエリアB1」で、ここ最近「パラモデリック・グラフティ」という展示イベントが開催されていると聞き、ようやく暇を見つけて本日行ってまいりました。
(駅の階段には既に青い線が)
青い線に沿って階段を上がると、そこに広がるのは今まで体験したことのない風景でした。
無数の青い線が天井や壁、床一面に張り巡らせてあります。
この青い線の正体は「プラレール」。タカラトミーさんが発売し、昨今では緊急時の訓練としてJR東海さんも使っているあの幼児用玩具です。このおもちゃが芸術作品の元となっているのです。
(木の幹や葉っぱに見えなくもない)
一見すると単なる子供の遊び場になっています。単純に張り巡らせたように見えなくもありませんが、コレには色々と深い意味合いがあるのではないかと考えさせられます。
窓から改札口を見ると、屋根のあるスペースにもプラレールが。しかも鉄道の駅名のに飛行機。芸が細かいのかどうか実に微妙なところであります。

(その一角には新しい京阪電車がアクセントとして置かれている)

(本当にいたるところにプラレールが)
…ただこういう形態の芸術活動を見ていると、どうしても意地の悪い突っ込みを入れたくなるのが私(芸術大学卒)。昔、マルセル・デュシャンという作家が発表した「泉」という作品に小便をするという「不届き」な輩がいましたが、その人と同じように私はこの作品群に対して無数の模型電車を配置させ、一斉に走らせてみたらどうなるんだろう…と考えてしまいます。作者の意図をぶち壊してしまうのか、それとも面白がってくれるのか。
このイベントのおかげでようやく「アートエリアB1」がどういうスペースなのか理解できた人も多いのではないでしょうか。いまいち分かりづらい場所でしたが、これからどういう方向性で突き進んでいけるのか。今から少しだけ楽しみです。