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2008年6月15日 (日)

駅のベンチで彼女にアウディ

 見えているようで見えていない、感じているようで感じていない。知らぬ間に発見することを止め、当たり前だと認識してしまうことがよくあります。今回は駅構内にある重要な器具「ベンチ」にスポットを当ててみましょう。

まず最初に典型的な「駅のベンチ」をご覧戴きましょう。

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球場や競技場の指定席などで多く使われているこのデザイン、破損した際に行われる交換の容易さや部品の調達度、そして座り心地が可もなく不可もなくといった「ちょっとした休息目的のために座る」ベンチです。

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近鉄電車さんのターミナル駅となっている鶴橋駅と難波駅ではこの種類を多様しています。椅子の数を増やすタイプのベンチを導入することで観光客に対応するだけでなく、座る以外の機能を排除した設計ゆえ通勤時間帯の利用客が移動できる空間を生み出しています。

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また待合室でも同じスタイルのものを設置。これはプラスチック素材のメンテナンスのし易さだけでなく、コスト性や座った際の安定感に着目した結果なのでしょうか。その点を重要視しているのは実に近鉄電車さんらしいです。

 次に紹介するのは「あぜ道型」。

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先ほどの汎用的なベンチの部品を取り入れつつ、各利用者の空間を阻害しないよう席と席の間にあぜ道型のテーブルを設置。個人のテリトリーを守りつつ、ちょっとした荷物を置けるようにと工夫されているのがこのタイプではないでしょうか。このスタイルは90年代に回収された駅によく設置されています。

 続いてはちょっと変わった形の「ダークダックス型」。

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椅子の右側だけに手すりが付けられています。この形状から私は歌謡グループ『ダークダックス』が歌う姿を連想してしまいました。「あぜ道型」とは違い、狭い空間でありながらも個人のスペースを確保したい、そういう考えがこのベンチには見受けられます。

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関西でこのタイプは南海のなんば駅で多く使われています。高野山や和歌山経由で四国へと向かう方々だけでなく、関西空港への玄関口としての使命を得た南海なんば駅。

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従来のような「あぜ道型」では利用客へのキャパシティが不足する、かといってスタンダードなものとなると国際的な雰囲気が漂わない…。そこはやはりデザインに拘る南海電車さん、新たなデザインとしてこれらのベンチを導入したのでしょう。

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でも関西空港へ向かう特急ラピート用のホームにある椅子は何故かちょっと豪華なんですが。アレでしょうか、ビジネスクラスの人が使えるラウンジみたいなもんでしょうか。…一度でいいから利用してみたいですなぁ。

 この「ダークダックス型」の欠点はテーブルが無いためにちょっとした小物を置くスペースが無い、一方の「あぜ道型」はテーブルという空間があるものの、「ダークダックス型」のような手すりが無いためお年寄りが席を立つ際支えが見当たらなくてちょっと大変。これらの欠点を補うためにこれらの様式を組み合わせたのが次に紹介する「あぜ道ダックス型」です。

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バリアフリーの要素を「あぜ道型」に組み込んだのか、「ダークダックス型」の欠点を改善したのかはわかりません。意外と座面の幅が広いだけでなく、私のような体型でも難なく座れるように一方の手すりを取り除いた設計。このタイプはJR西日本さんのホームでよく見られます。

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JR西日本さんのベンチの様にあえて不釣り合いな個所を設けるパターンもあれば阪神西九条駅の改装された待合室のベンチみたいに同じパターンを2つ連続したものもあります。こちらの場合は「ダークダックス型」というより「狩人型」「ザ・たっち型」「工藤兄弟型」といった方がいいのかもしれません。

  …さて、ここまでは比較的スタンダードなものを紹介してまいりました。ココでちょっと変わっているバージョンをご紹介しましょう。

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画像に掲載されている駅名をご覧頂ければ一発でお分かりになられるかと思いますが、この写真は阪急電車の高槻市駅に設置されているベンチです。先ほどの分類からするとベンチの形状は「あぜ道型」から派生したものと考えられます。

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形は同じであっても色が違う…そこで止まってはいけません。 よーくベンチの「あぜ道」部分をご覧ください。

 

 

 

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阪急さん、ベンチの広告はすべて清酒白雪さん(正式には小西酒造さん)に統一されているみたいです。調べますと阪急さんと清酒白雪さんは色々とご縁があるようで、そこから広告として出しているみたいです。

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(もちろん待合室の椅子も清酒白雪さん、いやコレいくら広告費払うんだろう)

 

…色々と駅のベンチをご紹介したとはいえ、やはり駅のベンチといえばこういう形状を私は思い浮かべてしまいます。

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そう、仕切りも何もない長い状態。昔ながらのベンチというものです。比較的京阪電車さんにはこの手のベンチが多く残っていますが、それでもやはり風雪に長く耐えるよう塗装されて味気ないものへと変わっています。しかし、比較的新しく作られた駅にはまだ塗装されずに残っている木のベンチがあると聞きます。

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京阪電車の西三荘駅、種別で言えば区間急行と各駅停車のみが停車するというかなりマイナーな駅です。

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しかしながら駅前にあるのは「ナショナル」や「パナソニック」、「水戸黄門」でお馴染みの松下電器の本社。少し前まで到着の案内で「西三荘、松下前です」というキャプションがついていたほどの大企業が駅前にあります。 その西三荘駅のベンチと言えば

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どうですか、この堂々とした木の風合!美しいではありませんか!駅の階段部分に挟まれて設置されたベンチは最低限の改造を受けて待合室に転用されています。

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この待合室に使われているベンチだけでなく、他の屋外に設置されているベンチも長いです。…が、どれだけ長いのか写真だけでは判断しにくいです。何か定規の代わりになるものはないのか…、考えに考え勢いでこんな写真を撮ってみました。

 

 

 

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私を定規の代わりとすると、一つのベンチで大体16人座れます。この長いベンチも京阪らしいといえば京阪らしいです。ベンチにも色々と種類がありますし、ベンチひとつを見るだけで地域の特徴や駅舎が建てられた時の時代背景、そして各鉄道会社の方向性が明確に見えてきます。車両やダイヤだけでなく、近くの駅のベンチも一度チェックしてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

<オマケ>

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タイマー撮影に手間取って急いではいけない。コケるぞ。

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