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2008年4月 5日 (土)

桜で桜を慈しむ

 当レルコンでは昨年『桜に包まれて』という項目で桜が咲き誇る風景をお楽しみいただきました。白一色が支配していた世界に初めて紅が落とされたような儚き桜の色、日本の春には欠かせない色彩ではないでしょうか。時間が過ぎ去って、今年もまた日本に桜の季節がやってきました。そこで今回も当レルコンは皆様に桜を楽しんでいただこうかと考えました。

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…しかし昨年と同じくただ単に桜が咲き誇る風景を羅列する…というのはどうかと思うのです。当レルコンは「鉄道をさまざまな方向から楽しむ」ことをモットーとしております。鉄道と桜を楽しむことは出来ないでしょうか(しかもちょっと変わった方向性で)。

 

『桜』と『駅』。調べてみると日本には『桜』を使った駅名が多いことが分かります。昨年も紹介しました『さくら夙川駅』、大阪市内には『桜川駅』や『桜ノ宮駅』に『桜島駅』。奈良県内には『桜井駅』、関東には『桜ヶ丘駅』に『桜木町駅』…。その中で一番目を引くのがズバリ『桜』という名前の駅です。

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ここまで進めて「ははぁん、アレだな」とお思いになった方もおられるのではないでしょうか。そう、今回は『福駅』、『大福駅』に続く駅名シリーズです。『福駅』では福駅周辺の福々しいものを紹介し、『大福駅』では沿線で売られている大福と共に資格取得を祝いました。今回は

『桜駅の桜は一体どのような桜なのだろう』

という素朴な疑問を勝手に解明するため三重県四日市市近鉄湯の山線の『桜駅』と愛知県名古屋市名鉄本線の『桜駅』に出向きました。まずは三重県の『桜駅』。

<三重県桜駅>

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桜駅は近鉄湯の山線という郊外路線の中にあります。近鉄四日市駅から湯の山線の電車に乗り換えますと沿線にはもう既に桜が咲き誇っています。桜駅周辺の桜に期待を感じずにはおれません。

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到着まで暫し時間がありますので、桜駅の歴史を紐解いてみましょう。この桜駅が開業したのは大正2年。その頃は桜村という駅名だったそうです。元々は御在所岳や湯の山温泉へ向かう観光客が乗っていた湯の山線、現在は沿線の開発が進んで地域の皆様の足として運行されています。

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…というワケで到着しました。三重県四日市市の『桜』駅です。駅構内は桜だけに桜色で一杯かと思いきや、アクセントとして使われているだけで他は典型的な近鉄の支線の駅といったカンジがします。

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元々特急列車が走っていたこともあってか、行き先表示板には「一部の四日市行き」という表示が見受けられます。駅構内にあった広告には「さくらだい」「2キロ」という文字。どうやら駅からこの地域の中心までは相当距離があるようです。

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一旦地下に降りて改札口に向かいます。外へと続く階段にスロープが併設されているところをみると、どうやら駅構内への通路だけでなく、自転車や歩行者が利用する自由通路も兼ねているようです。いよいよ駅の外へと参ります。

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…桜です。桜が咲いています。

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この頃はまだ三分咲きといった感じでした。桜駅は10年ちょっと前に地下に改札口を作ったらしく、その際この駅前広場も改修されたようです。 この桜も実は改修され新しく出来た駅前ロータリーに付属していたもの。

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なのでコレから将来この駅が発展していくと同時にこの駅前に植えられた桜も大きくなって駅のシンボルとなっていくのではないかと思います。

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(左:桜の広場がある東側の入口、右:広場と反対方向にある西側の入口)

そうなると気になるのがもう一方の出入り口。出入り口の設置場所やホームの構造、周辺の土地関係から想像するとどうも地下に改札口が出来る前はこの場所に駅舎があったようです。この入口近くにも桜があるのかと思いきや…

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よくわからない花の木が植えられていました(もちろんコレはコレで美しいのですが)。   

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(桜駅から沿線の桜が見える)

 

<愛知県桜駅>

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愛知県、いや東海三県といえば名古屋鉄道さんではないかと。各々の地方の鉄道にはその地域の特徴が出ているワケですが、名鉄さんの場合「知恵」を絞って解決していこうという場面が多数見受けられます。

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一番分かりやすいのが名鉄名古屋駅ではないでしょうか。ちょっと古い人間である私はどちらかといえば「新名古屋駅」と言った方がシックリくるこの駅、3面2線という特殊なプラットホームで多種多様な路線を裁ききっています。

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その駅から6つ程東に向かうと今回の目的地「桜駅」があります。車窓の風景は花に彩られ心が軽やかになって行きます。

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(左:名鉄では珍しくなった全席指定席の特急。右:堀田駅周辺の桜)

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今回「名古屋本線」という路線を使ったのですが、なんと入線してきた車両はたった2両。どういうことなのかと疑問に感じながらも列車は着実に桜駅へと向かいます。

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…というわけで愛知県名古屋市南区にあります『桜駅』へと到着しました。

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駅周辺は閑静な住宅街、昔ながらの住宅が並んでいます。調べますとこの『桜駅』の桜は当て字で、日本語の古文で出てくる「狭い窪地」を現す「サ・クラ」というところから来ているそうです。そう考えると三重県の『桜駅』ももしかしたら「狭い窪地」だったのかもしれません。

…さて、お待たせしました。愛知県の『桜駅』の桜、コチラでございます。

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ホームに一本の桜が植えられています。狭い窪地という言葉をかき消すかのように咲き誇っています。多数植えられている公園等も賑わいがあっていいのですが、どちらかと言えばこの駅の桜みたいに一本だけ健気に咲いている桜が私は好きだったりします。

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ただ驚いたのはこの『桜駅』、現在駅員さんが常駐していません。名鉄さんは経費削減を進めているとお聞きしましたが、ここまでやっているとは。でも、この桜の木がこの駅を見守っている限り、『桜駅』はやさしさに包まれるのではないでしょうか。

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…、それにしてもこの桜。健気で本当に綺麗です。

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(こういう桜を見せたかった)

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