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2008年4月26日 (土)

趣がありすぎる駅

  またまた前回の続きであります。

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前回桜並木の中を通過する京福電車の映像を掲載しました。その際最初に乗り込んだのがこの京福電車さんの北野白梅町駅。

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どうでしょうか、この白梅町駅の趣(おもむき)。「ザ・京都の鉄道」という雰囲気がビンビンと感じられませんか?看板に付けられた昭和40年代を彷彿とさせる独特なフォントの文字、観光案内として取り付けられた実用的な絵画、これこそが京福電車です。

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一歩改札内に入ると外側からは想像がつかない大胆な鉄骨の構造体。一昔前のニュースステーションのセットみたいです。実用性を最重要視したフォルムは今や鉄道遺産に認定されてもおかしくありません。いい感じではありませんか。

…とまぁ、ここまでなら普通の地方私鉄。どこにでもありそうな感じのターミナル駅です。でも私はこの駅を初めて見た時「趣がありすぎる駅」と感じてしまったのです。

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それは線路に巻かれている潤滑油吸着用のおが屑や駅の片隅に無理やり作られているトイレで感じたのではありません。それはこの駅の「窓」にあったのです。

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北野白梅町駅は駅舎の構造体の影響で天井に大きな照明機材を取り付けることができません。そこで日常の光源を取り込むべく壁に大きな窓を設置したのですが、これがまたデザイン的にすばらしい。

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ガラスを清掃するといった行為は駅の真横が道路となっているため簡単に行えません。また道路なので風圧や何らかのアクシデントによって窓ガラスが割れてしまっても即座に変えることはできません。…そう聞くと不気味に感じられてしまいますが、実際肉眼で見ると不気味に感じない。ある種時が作り出した芸術のように見えてしまいます。

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北野白梅町駅の近くには学問の神様として有名な北野天満宮さんがあり、北野界隈を散策するにはもってこいのスポットとなっています。もしお時間がありましたら一度北野白梅町駅の姿をご覧ください。

 

 

<オマケ>

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(大将軍商店街におられる妖怪さん。駅の雰囲気にマッチしすぎ)

この京福電車さん、昨年「妖怪電車」と名付けたイベント列車を運行しました。『妖怪の扮装をすれば乗車料金が50円』ということで、色々な妖怪さんが集まったそうです。ただ京福電車さんいわく妖怪さんは出来る限り始発駅から乗ってほしいとお願いされていました。今年もコレ運行されるんでしょうか。

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2008年4月19日 (土)

桜(番外編)

 京阪電車さんが中之島線開業と同時に色々と新しい試みをスタートするそうです。この一報を聞いて「よっしゃ妄想ネタをもう少し膨らまして…」なんて考えていましたら、ものの見事に朝日新聞さんが詳細を書いてらっしゃる。色々とこの詳細から読み取って妄想力を膨らませるのも可能ではありますが、ここまで詳細に書かれますと妄想する楽しみも無くなります…と言いますか、確実に一つのネタが飛びました

 ただコレで更新できませんなんてことになるのはちょっと寂しい。そこで今回は先日コネタ道場さんで採用していただいた「桜で桜を慈しむ」の番外編、桜の映像でお楽しみ頂きます。近日中にもう少し小さなネタも掲載致しますのでそちらと合わせてお楽しみいただけたら幸いです。

 まずは意外と知られていない絶景、京阪交野線の郡津(こうづ)駅から村野駅まで沿線に広がる桜並木の映像。

(これぞ桜並木)

…美しいではありませんか。コレを撮影したのが大阪で散り始めという文字が躍りだした4月5日。電車が動くたびに花びらがチラリチラリと舞い降りる姿、桜が最も美しく輝く瞬間であります。

 

 続きまして桜と鉄道という繋がりから連想すると必ず出てくる路線、京福電車さんの北野線鳴滝駅から宇多野駅間にある通称「桜のトンネル」です。

(ライトアップする時は減速して通過する。昼もいいけど夜もタマラン)

…桜も見事ですが、鉄な方々も見事。桜と鉄道って最高の組み合わせだと思うのですが、どこから集まったんでしょうか?来年時間があれば聞いてみたいと思います。

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2008年4月12日 (土)

アクロバティック・京阪

   京阪伏見桃山駅では通過列車に注意。というネタをデイリーポータルZさんの「日刊デイリー」に投稿したことがあります。掲載された際『アクロバティックな駅の設置法、興味あります』というコメントを頂きましたので、今回ご紹介致します。

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 はい、こちらが伏見桃山駅です。中書島駅と丹波橋駅という特急の停車駅に挟まれた各駅停車しか止まらない一見地味な駅です。

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しかし本来ならばこの伏見桃山駅がこの地域の中心的な駅でして、駅のすぐ横には京都では有数の商店街『伏見大手筋商店街』がある賑やかなところです。

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一見するとどこにでもありそうな駅なのですが、しかしながらよく見ますとこの駅、実にアクロバティックな駅だったりします。それは…。

 

 

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(2007年撮影)

いやあ、狭いです。なんなんでしょうこの狭さ。元々は広いホームだけだったのですが、車両の編成が長くなるにつれホームを延伸し続け際最低限の用地だけを確保するやり方で増設したようです。その結果この狭さのプラットホームが完成してしまったわけです。

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(左:改修される前のホーム、右:改修後のホーム)

よく列車が通過する際「黄色い線(もしくは白線)の内側でお待ちください」というアナウンスが流れますが、文字通りここなら黄色い線の内側で待つことが可能です。

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もちろんこのような状態を黙って見過ごすことはできません。なので駅の構内には大きく注意を促す看板が設置されています。

(改修前のホームを通過する9000系特急)

(改修後のホームを通過する8000系特急)

ただまぁこれだと単なる危険なプラットホーム。しかしながら私が注目するのはホームだけではありません。なぜにこの伏見桃山駅はアクロバティックなのか。それはホームの両端を見ますと一目瞭然です。

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(左:大阪方面にある油掛通、右:京都方面にある大手前筋)

両端の先はいきなり道路。そう、実はこの伏見桃山駅のプラットホームは「ぴったり7両の長さ」しかありません。

Hushimi20(図にするとこんなカンジ)

大手筋通と油掛通の間が本当にぴったり7両分。数メートルずれただけで道路にはみ出すというある意味運転技術を試される駅なのです。電車でGO!なら最強クラスの駅舎であることは間違いありません。

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(左:駅舎の注意書き、:駅のホームと道路までの距離。数メートル間違えたら踏切)

…こんなカンジの駅舎が京阪電車さんには沢山あります。もしお時間がありましたら教徒へ向かう際は新快速を使うのではなく京阪電車さんを使ってみてはいかがでしょうか。アミューズメントパークのような楽しさを味わえることが出来ますよ。

 

 

(オマケ)

 

安全第一。

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2008年4月 5日 (土)

桜で桜を慈しむ

 当レルコンでは昨年『桜に包まれて』という項目で桜が咲き誇る風景をお楽しみいただきました。白一色が支配していた世界に初めて紅が落とされたような儚き桜の色、日本の春には欠かせない色彩ではないでしょうか。時間が過ぎ去って、今年もまた日本に桜の季節がやってきました。そこで今回も当レルコンは皆様に桜を楽しんでいただこうかと考えました。

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…しかし昨年と同じくただ単に桜が咲き誇る風景を羅列する…というのはどうかと思うのです。当レルコンは「鉄道をさまざまな方向から楽しむ」ことをモットーとしております。鉄道と桜を楽しむことは出来ないでしょうか(しかもちょっと変わった方向性で)。

 

『桜』と『駅』。調べてみると日本には『桜』を使った駅名が多いことが分かります。昨年も紹介しました『さくら夙川駅』、大阪市内には『桜川駅』や『桜ノ宮駅』に『桜島駅』。奈良県内には『桜井駅』、関東には『桜ヶ丘駅』に『桜木町駅』…。その中で一番目を引くのがズバリ『桜』という名前の駅です。

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ここまで進めて「ははぁん、アレだな」とお思いになった方もおられるのではないでしょうか。そう、今回は『福駅』、『大福駅』に続く駅名シリーズです。『福駅』では福駅周辺の福々しいものを紹介し、『大福駅』では沿線で売られている大福と共に資格取得を祝いました。今回は

『桜駅の桜は一体どのような桜なのだろう』

という素朴な疑問を勝手に解明するため三重県四日市市近鉄湯の山線の『桜駅』と愛知県名古屋市名鉄本線の『桜駅』に出向きました。まずは三重県の『桜駅』。

<三重県桜駅>

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桜駅は近鉄湯の山線という郊外路線の中にあります。近鉄四日市駅から湯の山線の電車に乗り換えますと沿線にはもう既に桜が咲き誇っています。桜駅周辺の桜に期待を感じずにはおれません。

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到着まで暫し時間がありますので、桜駅の歴史を紐解いてみましょう。この桜駅が開業したのは大正2年。その頃は桜村という駅名だったそうです。元々は御在所岳や湯の山温泉へ向かう観光客が乗っていた湯の山線、現在は沿線の開発が進んで地域の皆様の足として運行されています。

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…というワケで到着しました。三重県四日市市の『桜』駅です。駅構内は桜だけに桜色で一杯かと思いきや、アクセントとして使われているだけで他は典型的な近鉄の支線の駅といったカンジがします。

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元々特急列車が走っていたこともあってか、行き先表示板には「一部の四日市行き」という表示が見受けられます。駅構内にあった広告には「さくらだい」「2キロ」という文字。どうやら駅からこの地域の中心までは相当距離があるようです。

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一旦地下に降りて改札口に向かいます。外へと続く階段にスロープが併設されているところをみると、どうやら駅構内への通路だけでなく、自転車や歩行者が利用する自由通路も兼ねているようです。いよいよ駅の外へと参ります。

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…桜です。桜が咲いています。

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この頃はまだ三分咲きといった感じでした。桜駅は10年ちょっと前に地下に改札口を作ったらしく、その際この駅前広場も改修されたようです。 この桜も実は改修され新しく出来た駅前ロータリーに付属していたもの。

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なのでコレから将来この駅が発展していくと同時にこの駅前に植えられた桜も大きくなって駅のシンボルとなっていくのではないかと思います。

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(左:桜の広場がある東側の入口、右:広場と反対方向にある西側の入口)

そうなると気になるのがもう一方の出入り口。出入り口の設置場所やホームの構造、周辺の土地関係から想像するとどうも地下に改札口が出来る前はこの場所に駅舎があったようです。この入口近くにも桜があるのかと思いきや…

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よくわからない花の木が植えられていました(もちろんコレはコレで美しいのですが)。   

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(桜駅から沿線の桜が見える)

 

<愛知県桜駅>

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愛知県、いや東海三県といえば名古屋鉄道さんではないかと。各々の地方の鉄道にはその地域の特徴が出ているワケですが、名鉄さんの場合「知恵」を絞って解決していこうという場面が多数見受けられます。

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一番分かりやすいのが名鉄名古屋駅ではないでしょうか。ちょっと古い人間である私はどちらかといえば「新名古屋駅」と言った方がシックリくるこの駅、3面2線という特殊なプラットホームで多種多様な路線を裁ききっています。

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その駅から6つ程東に向かうと今回の目的地「桜駅」があります。車窓の風景は花に彩られ心が軽やかになって行きます。

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(左:名鉄では珍しくなった全席指定席の特急。右:堀田駅周辺の桜)

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今回「名古屋本線」という路線を使ったのですが、なんと入線してきた車両はたった2両。どういうことなのかと疑問に感じながらも列車は着実に桜駅へと向かいます。

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…というわけで愛知県名古屋市南区にあります『桜駅』へと到着しました。

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駅周辺は閑静な住宅街、昔ながらの住宅が並んでいます。調べますとこの『桜駅』の桜は当て字で、日本語の古文で出てくる「狭い窪地」を現す「サ・クラ」というところから来ているそうです。そう考えると三重県の『桜駅』ももしかしたら「狭い窪地」だったのかもしれません。

…さて、お待たせしました。愛知県の『桜駅』の桜、コチラでございます。

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ホームに一本の桜が植えられています。狭い窪地という言葉をかき消すかのように咲き誇っています。多数植えられている公園等も賑わいがあっていいのですが、どちらかと言えばこの駅の桜みたいに一本だけ健気に咲いている桜が私は好きだったりします。

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ただ驚いたのはこの『桜駅』、現在駅員さんが常駐していません。名鉄さんは経費削減を進めているとお聞きしましたが、ここまでやっているとは。でも、この桜の木がこの駅を見守っている限り、『桜駅』はやさしさに包まれるのではないでしょうか。

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…、それにしてもこの桜。健気で本当に綺麗です。

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(こういう桜を見せたかった)

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