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2007年7月25日 (水)

この夏のお知らせ

 いつも当レールウェイコンシェルジュをご覧頂きまして本当に有難うございます。いよいよ学生さんたちは夏休みに突入、海や山にレジャーへ行かれる方も多いのではないでしょうか。

 で、もってこの夏のお知らせでございます。

 8月12日から16日までの間、当レールウェイコンシェルジュではお盆休みを頂きます。まぁ宣言してもほぼ何時もと同じような状態でそれほど大きく変わったことはありません。記事に関するご連絡に関して若干レスポンスが遅くなるぐらいだとお考え下さい。一応トップの画像に大きく「ああ夏休み」と掲載しようかとは思っていますが、傍目から見たらそんなに大きく変わったような自体にはならない予定です。…でもまぁせっかくの夏なので、ちょっと面白い事をしようかと考えております。昨年と同様の行程で行動する予定ですが、これにちょっとしたスパイスを加えようかと。

 まず最初の目的地は九州の博多。一蘭のラーメンと某美術館を目当てに博多の街へ参ります。九州と聞いて思い出すのはあの工業製品、公共交通機関でありながらも造形美豊かな特急車両たちであります。

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…かっこいいです。絵でもかっこいい、実物はもっとかっこいい。彼らに逢いに九州へと参ります(ただスケジュールの都合上800系には逢うことが出来ません…。残念)。その中で最もJR九州らしい列車といえば787系「つばめ」ではないかと思います。つばめと言えば…思い出しませんか?

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コイツの存在を。

現在私の部屋の隅で無常に鎮座しているこの被り物、今年の春にこの企画で一度登場したっきりですっかり使い道のなかったコイツを今一度活躍させる時がやってまいりました。今年の春、ほぼ日刊イトイ新聞さんのカレー部例会(当ブログではコチラ)で『なぜ持ってこなかったの?』と言われ、苦渋を飲まされた経験を持つ『つばめ』の被り物、今回はコイツを連れて九州へ訪れる予定であります。

…とはいえ、実際コレで移動するとなると結構勇気がいります。今回もどうせ一人旅です。なので、もし巨大な銀色の物体を抱えたデブをホームや駅で見かけましたら、『写真、お撮りしましょうか?』とお声をかけてください。多分猛烈に喜ぶと思いますので。

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2007年7月21日 (土)

夏の日に佇む

 大阪には『キタ』と『ミナミ』と呼ばれる繁華街があります。前者は桜橋界隈を中心とした阪神村や茶屋町周辺を中心とした阪急村が賑わっている梅田(JR大阪駅)周辺、後者は千日前・道頓堀を中心とした難波駅周辺。その2つの繁華街に隠れてはいますが、実に大阪らしい繁華街があります。

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JR大阪環状線・学研都市線・東西線・京阪電車・大阪市営交通長堀鶴見緑地線が重なり合う『京橋駅』。JR京橋駅の東側には関西人なら誰でも歌えるレジャービルの『グランシャトー』、そのお膝元にはジャンジャン横丁よりもディープな店が軒を並べている商店街があり、文字通り大阪人の(ある意味)憩いのスポットとして愛されています。

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またJR京橋駅の南側は東側のコテコテ感とはまったく正反対のオフィスビルが建ち並んでいます。この一体はOBP(大阪ビジネスパーク)と呼ばれ、テレビ局からホテル、多目的ホールから本格的な劇場まで存在している結構大阪人の間では有名なスポットだったりします。この一体を『ヒガシ』と称しておられる方もいるとかいないとか。まぁ『キタ』や『ミナミ』、東京の渋谷や新宿などと比べちゃうとアレですが、程よい賑わいがあって私は結構この場所が好きだったりします。

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 OBPから一番近い改札口はJR京橋駅の南口、ダイエーと直結している西口や京阪と商店街がある北口と比べると地味な感じがするこの改札口の近くにひっそりと佇んでいる仏像があります。

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 元々OBPがあった場所は『大阪砲兵工廠(おおさかほうへいこうじょう)』という軍事施設があった場所でした。第二次世界大戦中はこのOBPだけでなく、森之宮にある団地やJRと大阪市営地下鉄の車庫なども大阪砲兵工廠だったそうです。これだけ広大な敷地の軍事施設があるということは、攻撃の対象にもなるということ。この大阪砲兵工廠も第二次世界大戦末期に空襲されました。

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空襲警報が発令された時、京橋駅には満員の乗客を乗せた列車が到着した直後でした。その乗客達は次々と片町線、現在の学研都市線ホームへと逃げ込みました。石垣に囲まれたこの場所は、爆風から身を守るには最適な場所であると考えられていました。

 

しかし、運命は時に冷酷。

 

風にあおられたであろう1トン爆弾が攻撃目標だった大阪砲兵工廠から外れ、京橋駅の真上に落ち、そして炸裂。身を守るはずだった石垣は脆くも崩れ、逃げ込んだ人々は爆風に吹き飛ばされていきました。この日京橋駅に落ちた爆弾は4発。そのどれもが1トン爆弾で、大阪砲兵工廠があった駅の南西側だったそうです。

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(駅前にはロータリークラブか設置した像もある)

爆撃の威力は凄まじく、この爆撃によって亡くなられた方は判明しただけで210名。この他に身元が判明できず、そのまま無縁仏として亡くなられた方が5・600名程おられたそうです(判明できなかったということは、わかります…よね?)。時に1945年8月14日、終戦のたった1日前の出来事でした。

 

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この時代から早60年以上の月日が流れました。あの日の現場を見た人が、来年この場所を見るという確約があるとは限りません。時は緩やかではありますが悲しみを癒してくれます。しかし、癒されるだけでいいのでしょうか?あの日を今日学び、次の日に生かすことを考えなきゃいけないんじゃないか…と思うわけです。政治的信条や考え方、思想は違えども前向きの調和を欲しているのは誰も同じだと思います。この夏、色々なイベントを楽しみにしている方が多いかと思いますが、少しで構いませんので『あの日を考える』という時間を作ってみるのは如何でしょうか。結構この夏って長いですよ。

 

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2007年7月10日 (火)

あの日の願いを確かめる

 『望みを叶えるために、突き進め』という歌が流れ出した2003年、京阪電車交野線に神話を元にした列車が走り出しました。朝のラッシュ時に走行するK特急<おりひめ>と直通準急<ひこぼし>、その両者が出会うと言われているのが五節句のひとつ「七夕」であります。

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(天野川を渡っていく<彦星>仕様の1900系)

K特急<おりひめ>と直通準急<ひこぼし>は両者とも平日のみの運行ということもあって今年はどうなるんだろう?と思っていたら、きちんとそこら辺は京阪電車さん考えてらっしゃる。天野川を渡る列車に<彦星>というプレートを付け、臨時に私市駅へ停車させている<織姫>と5回もランデブーさせるという小粋なことをしてくれました。粋ですなぁ。

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 で、これに付随するかのように京阪電車さんでは京阪線全ての駅に笹を配置し、願い事を書く短冊を配布して飾り付けてもらおうというイベントを実施しておりました。しかし今回残念なことに曇天。織姫様も彦星様も残念ながら地上を覆う梅雨雲によって七夕当日願い事を知ることは不可能となってしまいました。そこで今回は織姫様と彦星様に成り代って、地上の人々は一枚の短冊にどのような願いを書き記したのか(勝手に)調査してみました。

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(京阪特急の停車駅ご案内)

調査方法はいたってシンプル。駅に飾られた短冊を調査し、駅事にどのような願い事が書かれているのかを分析します。本来ならば全ての京阪電車の駅をリサーチするのが最もなのですが、流石にソレは一日で済みません。今回はあえて調査対象を「特急の停車駅」に限定し、そこから分析をしてみます。それでは早速参りましょう。

1:淀屋橋駅

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笹は駅の改札外、京阪交通社さんの真横に置かれていました。自由に付けられるようになっていましたが、残念なことにメインターミナルでありながらも立地が悪かったせいか短冊の数は少なめ。それでも大阪の商業の中心地ということもあって、どの様な願いが多いのかと思いながら見てみますと、『鉄道会社に内定』『大学合格』等ありがちな願いの中に

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(『**さんにもう一度逢えますように』)

この短冊へ書き込まれた願いには長い道のりがあったのでしょう。織姫と彦星が一年に一度逢えるその時に、叶えて欲しい願いが『逢えますように』…。何故か初っ端からやられてます。泣きそうになりましたよ、この方のささやかな願いに。

2:北浜駅

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北浜といえば大阪証券取引所。大阪の経済の中心地であります。ですがやっぱり昨今の関西経済没落を象徴するかのように短冊の数は少なめ。この駅を利用する人にとって、願いというものは叶えて貰うのではなく自らの手で勝ち取るものなのかもしれません。書いてある願い事も『一生安泰』『宝くじが当たりますように』等といった自己中心的なものが中心。そのせいなのか置いてある立て看板も七夕をアピールせずに

Amano32 来週山鉾巡航が行われる『祇園祭』を大々的にアピールしてました(それでいいのか?)。

3:天満橋駅

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昨今この天満橋駅は京阪電車さんが行っている試みのおかげで結構ハイソサエティな香りが漂い始めています。しかしそこは官庁街の入り口、近くに日本経済新聞の社屋があるということもあってお願い事もかなりお堅い。

ただそのお願い事は自らの手で掴み取るものだと思うのは私だけでしょうか。

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4:京橋駅

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大阪環状線と学研都市(JR東西線)線、長堀鶴見緑地線といった交通の要所、その流れで京阪電車さんの中では最も乗降客が多いということで有名な京橋駅の場合、その乗降客数を見込んでか改札内に3本、改札外に1本の笹が用意されていました。

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この駅の周囲は庶民的な飲食店が並んだ実に大阪らしい場所、その流れもあってか願い事も実態に即したものが多いのが特徴です。また駅の構内には京阪系列のホテル、周辺には恋人達の止まり木がたくさんあるということで、独り身には結構辛い願い事ばかり。

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コレですよ、こんなのが一杯あるわけです。思わず山羊を連れてきて恋愛関係の短冊喰わせてやろうかと思ったほど。

5:枚方市駅

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このところ汚職やら失態やらである意味有名になってしまった枚方市のランドマークとして利用されている枚方市駅、今回は『七夕サミット』の開催地ということ、京阪本線としては『七夕伝説』の中で最も中心的な扱いを受けています。その為笹の数は2本用意。枚方市ではこの七夕イベントが駅前だけでなく市中一体も七夕で盛り上がっております。

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(左:歩道橋に飾られた吹流し、右:恋人の聖地として何時の間にか認定された路地)

短冊は以外にも学業を精進させたいという願いが多かったです。枚方市は有名な学校がたくさんある街、その流れから学生さん達がこぞって願っている様子。ココで願うよりも勉強した方がいいと思いますけど

6:樟葉駅

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 ちょっと前に商店街形式から大型ショッピングモールとしてリニューアルオープンした『KUZUHAMALL』さんがあり、関西では屈指の高級住宅街(らしい)の樟葉駅、ただ駅の規模と反比例するかのように駅改札内に置かれていた笹は一本のみ。実際にこの目では確認していませんが、KUZUHAMALLさんの方で結構大々的に七夕イベントを開催していたようです。その影響か短冊へ書かれた願いはマイナーな願い事が中心。

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関西地域ではそれなりに勇気のいる大変なお願いも飾られていました。よく願いましたねぇ…。後でこの人ボッコボコになってなければいいんですけど。

7:中書島駅

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いよいよココから京都府(正確には橋本駅から京都府)。洛南地域の代表、駅の傍には坂本竜馬が定宿としていた『寺田屋』があるという中書島駅。宇治線へ乗り換えるお客様で常に賑わっている駅にもちゃんと笹が設けられています。ただ飾られている短冊よりもインパクトがありすぎたのがこの駅に設けられている『メッセージボード』。

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…本来ならばメッセージのみを記載すればいいものなのに、何故か妙な絵が追加されちゃってます。ちょっとアップで見てみましょうか。

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(どことなくヤオイ系の同人誌っぽい匂いもする)

織姫と彦星が天の川で出会うというシチュエーションより、『ガ○ダムS○○Dのキ○とカ○リin宇宙空間でラブラブ(オゥイエィ)』と言ったほうが正しいと思われます。まさか中書島駅でこういうイラストを拝見できるとは思いませんでした(コレって駅員さんの趣味なんでしょうかねぇ)

8:丹波橋駅

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京阪沿線の人間からすれば「京都駅へ行く」ために利用するのが丹波橋駅。東福寺駅で乗り換えたり、七条駅で降りて京都駅まで歩くという手段もありますが、ほとんどの人が丹波橋駅で乗り換えることを選択します。ちょっと昔まで近鉄電車と京阪電車が相互乗り入れしていたという歴史があるというのも遠因しているのではないかと推測します。で、肝心の短冊はといいますと…

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家が売れるように、JALのアテンダントさんになりたい等かなり本気の願い事が多いです。その反面笑いを取りにいった願い事も多かったのも印象的でした。

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果たして織姫と彦星はこの願い事を見てどう考えたのでしょう。それにしても「リボーン」ってギャグマンガでしたっけ?このところジャンプ読んでないから判らないんですよ。

9:七条駅

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さぁいよいよ洛中へと入ってまいります。それにしても今回の項目、長いですな。七条駅の笹は大阪方面の改札口に一本飾られていました。特急の停車駅としては乗降客が少なく、ある意味不遇な待遇を受けた駅となっています。そのことを反映してかやっぱり短冊の数は他の駅と比べても少なく、笹も若干元気が無いように見えました。

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しかし、その点をカバーするかのように笹には装飾がたくさん付けられています。市販の七夕セットに付いていそうな飾りや折り紙を輪にしたり、張り合わせたりして作られた飾り、そして

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手作りおけいはん光臨。

…どうも京都方面になると手作りの絵が増える傾向があるようです。

10:四条駅

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(駅表を撮影するのを忘れていました。残念)

京都の繁華街として有名な河原町、時代をタイムスリップしたかのような風情が残る祇園、そしてカップルが等間隔に座っていることで有名な鴨川がそばにある四条駅。阪急河原町駅との乗換駅でもあるためか結構な乗降客を誇っています。笹はコンコースの端に目立たぬ様配置されておりました。

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人がたくさん集まる駅だということもあって笹には結構な数の短冊が飾られています。願い事に関しては全般的に真面目なものが多かったのですが、コレはやはり置かれていた場所自体が南座へと通じる場所だったことが一因かと思われます。そして四条駅では最高齢の方の願い事が書かれていました。

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(人と逢いたいという願いは年輪を重ねても変わらぬ願いなのでしょうね)

11:三条駅

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以前京津線と連絡し、現在は京都市営地下鉄東西線と連絡している三条駅。広々としたコンコースの中には閉鎖された御土産物屋さんと施設を有効に利用するための休憩所が構内に設置されています。この駅には2本の笹が用意されており、乗換駅ということもあって沢山の短冊が飾られていました。

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(左:『凶暴熊と付き合えますように、右:どすこい!!)

ただこの駅はラッシュ時と昼間、平日と休日の利用客数に差があることが遠因したのか笑いを取りに行く短冊が多かったのが印象的でした。私に学がないからかもしれませんが『凶暴熊』って仲良くなれるものなのでしょうか。

12:出町柳駅

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さて、最後となりました。叡山電車と連絡する洛北への玄関口、出町柳駅でございます。京阪の伝統なのか終着駅でありながらも簡素な構造、これから線路をもっと延ばすぞ!と言いたげな構造になっています。…長かったですねぇ。ご苦労様でございます。

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笹が改札内に設置されたということ、終着駅であるということ、笹の設置数が一本しかない等様々な要因が重なり、今まで見てきた各駅に飾られていた短冊の総集編みたいな状態になっています。真面目なお願いもあれば考えさせられるようなお願い、そして今後が気になるお願いもありました。それがコチラ。

 

 

 

 

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…この方が無事改札口を出られたことをお祈りして今回はお開きとさせて頂きます。御清聴長丁場ではございましたが、誠に有難うございました。

(一応注釈・この笹に飾られた短冊は交野市にある機物神社に奉納されるそうです)

 

<オマケ>

私もお願いを短冊にしたためてみました。果たしてこの願い、叶うのでしょうか。

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2007年7月 6日 (金)

九州の列車と共に聞く音楽<テツノート>

 テツノート2回目でございます。以前やろうとして頓挫…もとい、現在も執筆中の『大阪モノレールの美術品たち』のような状態になるのだけは避けていきたいと考えていますが、いやはやこういう鉄道とは関係ない話題を続けると周囲から

「もっと鉄道ネタをやりなさいよ」(ごもっともです)

「そろそろ旅に出なさいよ」(お金があればいつでも徘徊します)

「つばめ被って徘徊しなさいよ」(何故かあの被り物人気あるよなぁ…)

…という実に愛のあるご意見を頂戴することが多くなります。それでもまぁいいや、ちょっとの間この「テツノート」で楽しんでいただきましょう。

 今回は私の思い出の場所でもある『九州』。まだ鉄という意識が無かった大学生時代、この場所に走っている787系という電車は電車の概念を越えたデザインになっていると知りました。その当時一応芸大生だった私は、洗練されていたデザインをこの眼で確かめたくて、思わず一人で九州に行っちゃったのが始まりでした。…ただし、そのきっかけは鉄道雑誌やデザイン雑誌ではなく『欽ちゃんのシネマジャック』であることはトップシークレットです。

 で、今回その『九州』の列車たちに乗っている際聞いていただきたいのが『RAMMER』の『Wild Flowers』という曲。

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 ご存知の方もおられるかと思いますが、この曲は元々『ゾイド』というアニメの主題歌として使われていた曲でした。歌詞が実に初期の雰囲気とマッチングしていたのに、途中で何故かヒロインが妙に色っぽくなっちゃったことで違和感が出てしまい、私の中ではある意味翻弄されてしまった歌だったりします。この歌、何が一番九州の列車たちに合うのかと言えば『歌詞』。コレが本当に素晴らしい。歌詞を思わず文面に書き記したくなるのですが、それをすると小林○星がどこまでも追いかけてきそうなのでニュアンスとして抽出しますと、

 『誇りを持った若者達が自らの信念を掲げ、歩みを進めていく』

…というもの。特にこのサビの部分がJR九州の特急車両たちを表現しています。歴史に名を馳せた『つばめ』を筆頭に、各々の特急のエンブレムを描いた旗を掲げた人々は、数々の笑顔とその陰に隠れた悲しみを引き連れて進んでいく…。いいじゃないですか。しかも2番の歌詞(テレビアニメで使われていた部分)はJR九州とJR西日本の関係性、九州新幹線と山陽新幹線の関係を示しているワケです。そのひとつひとつが泣きたいくらいに私の中でJR九州とリンクしちゃってます。

 その一方で客観的にJR九州を示す音楽もご紹介しておきましょう。歌の場合どうしても『歌詞』に感情移入してしまって、メロディラインを聞くという行為が少なくなってしまいます。その点音楽だけだとメロディが純粋に脳へと辿り着き、作曲者の感性が脳髄へ直接訪れます。そこで紹介したいのがコチラ。

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『クライズラー&カンパニー』の『ルネサンス』という曲です。元々はこれも『ザ・ニュースキャスター』という放送終了決定と同時に視聴率が向上してしまったというある意味かわいそうな番組のテーマ曲でした。シンセサイザーの音色の間から登場するヴァイオリンの音色、文明開化という時代を象徴するような『ルネサンス』ではなく、本当に音も無く突如やってきた変化に同調する人間を表現したような音楽に私は度肝を抜かれました。この衝撃は私が787系をこの目で見たときとほぼ同じです。是非中古CD屋で見かけた際は手にとって下さい。かなりいい曲です。

…今回の記事を書くためだけで久しぶりにこのCDを引っ張り出してきましたが、いやあ葉加瀬さん痩せてらっしゃる。今は長時間の演奏に対応するかのような体型になっていますが、この当時はまだまだフュージョンバンドを意識した体型…というカンジがします。実際この曲を生で聞いたら、ちょっと泣いちゃうだろうなぁ…。でも葉加瀬さんの顔を見たら大爆笑しちゃうだろうなぁ…。

 

Tetuon05 (カップリングが「燕」というのもまた一興)

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2007年7月 4日 (水)

夜行列車と共に聞く音楽<テツノート>

 テツノート一発目、やっぱりマイナーなシチュエーションが好きなので、音楽もマイナーな方向性でやっていきましょう。そろそろ時期的には夜行列車の季節、タダでさえドラマチック、暑い夜をもっと熱くするような展開が車掌に広がっていく、そんな夜行列車に似合う曲といえば…

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『セガサターン「NIGHTS」オリジナルサウンドトラック』の中に収録されている『DREAMS DREAMS』という曲。ジャケットの色彩がまぁと夜行列車と微妙にリンクされているではありませんか。曲が始まると夢の訪れを表現したような優しげな調べ、その後に突如やってくるジャズの音色。楽しげな『夢』を演出してくれているようです。全体的にディズニーの映画っぽい構成内容になっていますが、そこはソレ。ゲーム版では子どもの声で歌われていたのですが、こちらのサウンドトラックに収録されているのは大人バージョン。

「あれ?これってゲームの音楽だったっけ?」

と思わせるような芳醇な香を漂わせた少しビターな声。ソレが夜行列車にピッタリです。歌詞もまたいいんだ。英語なのでちょっと聞いただけでは『ゲームの歌』っぽくありません。いやあ、ジャ○ラックが文句を言わなければこの場所で全ての歌詞を引用したくなるほどいい歌だったりします。

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一方新しい夜行列車として登場した『サンライズ瀬戸・出雲』に乗車する際聞いてほしいのが『kids Return/久石譲』の中に収録されている『KIDS RETURN』。このアルバムの中に収録されている音楽には印象に残るフレーズが多様されていますが、その集大成とも言えるのが『KIDS~』ではないかと。映画の最後に主人公の2人が言う

 

『俺達、もう終わっちゃったのかな』

『バカヤロー、まだ始まっちゃいねぇよ』

 

…という台詞がサンライズエクスプレスの存在意義に何となくダブってしまうのは私だけでしょうか。映画では監督が気に入らないとされていたこのメロディも、私の中では何故かシックリしています。

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