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2006年8月 4日 (金)

もっと光を!

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…それはさておき、今回はデイリーポータルZ内で掲載された梅田カズヒコさんのコンビニは夜より昼のほうが明るいらしいを読んでいて思いついたネタをひとつ。駅のホームの照明ってそういや確認してないなぁ…と思ったので、前回掲載しました「パタパタを愛でる」の取材中ついでとばかりに色々と駅の照明を撮影しておきました。今回はそのストックをちょっと検証してみます。

 コンビニと違い駅はじっくり見てみると明るいところと暗いところがキッパリ分かれております。これは意図して設計したのではなく、本当に自然とこういう形になった事は意外と知られていません。駅の照明はコンビニと違い、利用客の乗降時におけるホームと列車の間の幅を確認させる事と、出発時列車に近づく利用客が危険かどうかを車掌が把握させる事、そして運転手が駅構内を通過する際即座に把握させるためにあえて光源を絞り込んでいるんですね。人間の目というのは意外といい加減なところがありまして、光源の幅が大きければ大きいほど明るいと勘違いしてしまいます。現にコンビニが夜中明るいと感じるのは蛍光灯の向きが道路と平行になっているから…なんです。それと同じ様に光源の幅を絞ってしまえば、人間はあまり明るくないと把握します。もちろんこれは錯覚であって、実際には明るさがあまり変わらないワケです。それではちょっと一例を見てみましょう。

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(左:近鉄南大阪線大阪阿部野橋駅、右:南海本線なんば駅)

 …この駅が関西の駅では一番わかりやすい照明の配置をされています。線路と平行するかのように蛍光灯を配置し、列車の運転手から蛍光灯はあまり目立たず、逆に乗客からすると車両とホームの間が明るくわかりやすい。ただコレは通勤列車などが頻繁に到着するというホームだからこういう設置をしたというのもあります。特急列車のみが停車するホームだとこうなります。

Pict0091 (南海なんば駅ラ・ピート専用ホーム)

明るいホームを演出する為に、あえて蛍光灯の向きをホームと直角にして、視界に蛍光灯の発光部分を見せて明るく感じさせよう…、見事な工夫です。もちろん照明の配置は会社ごとの考え方によって千差万別ですので、ホームの上に蛍光灯を一直線に並べることや、ラ・ピート専用ホームみたいに全てのホームに線路と平行に蛍光灯を並べようというところもあると思います。ただ、デザインを追求して少ない光源で明るく見せようという照明もあるんですね。それがJR九州の小倉駅。

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蛍光灯の光を大きい白い板で反射させる事によって光源の方向性を導き出し、ホームと線路の間のみを明るく照らし出すこの照明。ちょっとデザイン的にもいいでしょ?陸橋型の駅舎は構造上どうしてもホームが暗くなってしまうという欠点があり、改善しようと大きなワット数の照明をつけたりするのですが、ちょっとデザインすることで低コストでありながら明るくできています。

 …そう考えると、高コストな照明もありました。それは大阪市営地下鉄の御堂筋線。御堂筋線が建設された当時は「将来役に立つようなものを作らないといけない!」なんて考えで大きなトンネルや長いホーム等を作ってしまい、周囲の人間からは『一体あれは何をやりたいんだ』と揶揄されてしまったあのホームにある照明、これが他の地域の人たちからすればちょっとすごいと思われてしまうのではないでしょうか。論より証拠、見てください。

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(①・ 御堂筋線天王寺駅、②・御堂筋線梅田駅江坂方面ホーム、③と④・御堂筋線淀屋橋駅)

…絢爛たる舞踏会が開けそうなほどの照明ではありませんか。大阪在住の人間はこの光景をあまりにも当たり前だと感じて素通りしてしまいますが、よくよく見るとこの照明、美しさだけでなく機能性も完備した秀逸なデザイン。これぞ大阪が世界に誇るものではありませんか。…ただ、これが元で大阪市の運営が高コストになったのなら、それはそれで考えないといけませんが

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