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2006年8月31日 (木)

立ち止まらない、振り返らない

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初めに、今回は少々言葉使いが『かなり』悪くなる事を予めお断り申し上げます。また多少私の考えも入っておりますことをお許しいただければ幸いです。まずはコチラの記事をお読みください。

遂に東海道・山陽新幹線の「のぞみ」用車両として活躍していた『500系』が東海道新幹線から引退するそうです。記事によると『快適性も強く求められた為』というコメントが掲載されていますが、私はこれに関し、JRの公式見解に対して異を唱えます。

本当に『快適性』だけでしょうか?

確かに500系は高速化を追求した結果、居住性を犠牲にするようなフォルムになりました。それでも居住性を何とかしようと試行錯誤していた矢先、何処かの会社が『座席数を既存の300系と一緒にしないと東京に乗り入れさせない』と言い出したそうです。涙ぐましい設計を行い、300系よりも1名座席を増やして対応することにしました。…実はこの「座席」に500系が東海道新幹線から引退しなければいけない理由が隠されています。

 前出の300系と700系、この2つの車両の乗車定員・座席の配置は『同じ』なんですね。台風や地震等の突発的なダイヤの乱れの際、同じにしておけば同じ乗車位置で、同じ座席を確保する事が容易になります。そうなると300系と700系の違いはダイヤ上だと単に『最高速度』の違いでしかありません。東海道新幹線区間内は山陽新幹線区間と違い、どの車両も最高速度は時速270キロまでと決められていますので、もしダイヤが乱れたとしても、山陽区間に乗り入れる車両に700系を優先に入れればいいだけ。しかし、500系は座席の配置も定員も、何もかも違うワケです。だからダイヤが乱れた時は車両のやり繰りをしなければいけなくなり、相当大変な作業になります。

それを何処かの会社は嫌がったワケです。

定員も違う、ダイヤも違うとなれば、運営側が邪魔者扱いするのは目に見えて明らかです。JR西日本としてはどうしても東海道新幹線へ乗り入れないと営業の面から考えると厳しい面もありました。だから、何処かの会社の言い分を聞いて、ああいう室内をデザインすることになってしまったのです。

快適性だけを理由にするのであれば、改善する方法はいくらでもあります。座席を減らせばいいんです。座席の幅を広げればいいんです。断面が狭い500系であってもこの方法を行えばそれなりに快適な車内にすることが可能です。この記事によると『スマートな先頭の形を維持するため、最前、最後部の乗降扉を犠牲にした。』とあたかも『速度のために』と速度重視傾向を批判するような内容になっていますが、居住性を犠牲にするよう指示したのは定員の数を守らせる為に要請した何処かの会社であり、JR西日本はその指示に従わざるを得なかった…と解釈するべきです。

…盛者必衰の理を表すというのは何処の世界にもあることです。今回の500系撤退及びN700系導入によって東海道新幹線の増発や山陽新幹線区間のスピードアップ等色々と利便性も向上することだろうと思います。…ただ今回のマスコミに対する説明は頂けなかったなぁ。多少ではあるけれども、もう少し沿革なども説明して頂きたかった。

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2006年8月29日 (火)

天井コレクション通勤編

 はい、前回の続きです。前回は特急用の車両がメインでしたので、今回は通勤用(山手線・大阪環状線などの車両)・近郊用(新宿湘南ライン・新快速用の車両)の天井を今回もまた見ていきましょう。まずは国鉄時代に作られた車両から。この頃作られた車両は「大量生産」を主題としていましたので、どちらかというと機能性のみ重視した室内になっています。

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(左:国鉄型103系通勤電車・右:国鉄型115系近郊型電車。どちらも冷房装置が同じ)

…大きく違うのは冷房装置の中央に扇風機が有るか無いか。流石は機能性だけを追及した国鉄という印象が強いです。でも冷房があるだけマシだと思うのは私の世代だけでしょうか?この他に国鉄時代に製造された車両をちょっと見てみましょう。

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(キハ40系の車内も蛍光灯剥き出し。後日設置されたクーラーの設置方法が結構男前。ちなみにリニューアルされたキハ40系の室内はこんな感じ 。レトロっぽく仕上げているけれどもやっぱりクーラーの設置方法が男前)

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(常磐線でも活躍中の415系1500番台。JR九州では下関・小倉間をメインに活躍中。室内は国鉄末期に製造されたという事もあり、冷房設備はある程度現在に近いものがあるものの、無駄な装飾が一切無い。ある意味潔い。)

 これらの車両が機能性を重視したのは乗車時間が特急型と比べ短いから…だと思いますが、これだと『旅客』というより『輸送』といった言葉がよく似合う状態であることは否めません。ただ国鉄がJRに変わってからはこのような一般用の車両にも『蛍光灯カバー』を取り付けた車両が登場しています。もちろん単にカバーをかけるだけでなく、ついでに網棚や冷房機器などのデザインも新たに設計されており、先ほどの国鉄が作った車両と比較すると見栄えが綺麗になっています。

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(JR西日本223系。ズラリとつり革が並んでいる。判り辛いけれど、空調の設置デザインを吊り広告ごとに幅を変えている。)

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(JR九州813系。左側の画像はRailstation.net様からお借りしました)

前回ご紹介しましたJR九州さん、特急型だけではなく近郊型の車両にも力を入れています。例えばこの写真の813系という近郊型の車両。この車両の外側のデザインもなかなか結構な色使いですが、一歩足を踏み入れると目には鮮やかな赤色が目立つ扉、そして上を見上げると…

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…丸です。つり革を配置するパイプが丸。それだけでなく、蛍光灯とつり革を保持する部品を上手に共存させています。ぱっとこれだけ見ると、この車両が欧米のどこかで走っているような雰囲気がするのは私だけでしょうか(筆者注:813系は導入時期によって写真の客室と違う場合があります。)。しかし、この813系よりも遊び心とデザイン性が溢れた天井を持つ車両がありました。それは私の地元、大学に通学している際いつもお世話になっていた近鉄の通勤電車であります。

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近鉄電車が2000年より提唱している『シリーズ21』のひとつとして製造された9820系。環境や人に優しくしつつもコストダウンを追及したこの電車、外観も従来の近鉄電車と違い新世代を予感させる淡い色彩。同じ近鉄電車の中でも異彩を放つ存在です。もちろん外観だけでなく内装も素晴らしい。それがこちら。

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…判り辛いでしょうか?このシリーズ21の最大の特徴が「蛍光灯カバー」と冷房機器、そして天井の見事な一体化。 本来の通勤電車ならば『機器の殆どが剥き出し』であり、細部になればなるほど『目立たないところは手を加えない』という考え方が目立っていますが、このシリーズ21では見事それらをデザインの力によって解消しています。60年代アメリカで流行したストリームっぽい曲線、しかも天井の素材を強靭なものにするため、トタン屋根の様に細かな曲線を取り入れています。正に美しさと快適性と経済観念を同居させた見事なデザイン!

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(ちょっと判りづらそうなのでラインを引いて曲線を強調してみました)

…ただ、このデザインも鉄道車両の難燃性基準改正により今後製造される車両には採用されなくなってしまいました。蛍光灯カバーの素材として使われていた樹脂が使用不可となったからだそうです。これから製造されるものは蛍光灯が剥き出しになったものになりますが、シリーズ21のこの造形美だけは鉄道業界に一つのマイルストーンとして燦然と輝くものになることでしょう。

それにしても、なんとまぁマニアックな項目になってしまいました…。

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2006年8月27日 (日)

天井コレクション特急編

 普段から鉄ちゃん(鉄道ファン)な私ではありますが、この「鉄ちゃん」と呼ばれる人々は3種類に分類されるそうです。

  1. 鉄道に乗ることが好きな『乗り鉄(のりてつ)』
  2. 鉄道車両を撮影する事が好きな『撮り鉄(とりてつ)』
  3. 鉄道模型やジオラマ等を制作したり走らせるのが好きな『模型鉄(もけてつ)』

写真はボケているものが多いですし、鉄道模型も一応衝動買いしたものが一つありますがそれ以降は購入しておりません。そのところから見てもお分かりかと思いますが、私はこの分類だと『乗り鉄』に分類されるようです。しかし、私はどちらかというとちょっとマイナーな部類が好きだったりします。そう考えると『乗り鉄』でもないかもしれません。当ブログにも記載しておりますが、パタパタとか駅の照明とか、他の鉄道ファンが絶対に注目しないような部分をジックリと調べ、一人密やかに笑みを浮かべている場合が多い気がします。…そんな人間でも『鉄ちゃん』と呼ばれていいのでしょうか。今回も少し己の行動に疑問を感じながらもマイナーな分類を攻めてみます。それはコレです。

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(ムーンライト九州号で使用されているリゾート用14系客車車内)

…わかりますか?コレだけ見ると「何を撮りたいんだろう」と思われる方も多いかと思いますが、もう少し御覧ください。今回はこの写真の上半分、照明とクーラー機器が鎮座している鉄道車両の『天井』の機能美をドンっと紹介してまいります。

 まずは皆様に前提として「鉄道車両の天井を構成する三大要素」というものをご説明申し上げます。…堅苦しい言い回しではありますが、要は「電車の窓から上の部分に必ずあるもの」です。先ほど紹介いたしました客室の写真をよく御覧ください。このスペースには必ず「照明」「空調」「網棚」が存在しております(昔、週刊少年ジャンプが主題としていた『努力・友情・勝利』というモノに近いフレーズではありますが気にしないでください)。この3つがどのように設置されているかでその車両の雰囲気を決定付けるものになるのではないかと私は考えます。まだJRが国鉄だった時代に作られた車両というのは、国鉄であろうと私鉄であろうと実に機能性を重視した設計をしています。そのため三大要素を構成する物質は造形美というものを全く無視しているのが特徴です。先ほど紹介しましたリゾート用の14系客車は正にその時代に作られたものであり、その頃より多少は手を加えられているとはいえ無粋な形の空調とオーソドックスな照明、そして唯一リフォームされたであろう網棚が構成された天井を見ていますと、どことなく味気なさというのが出てきています。

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(新たに設置された展望室には独特の照明を設置)

この『味気なさ』というのを比較するには新幹線を見ればわかります。東海道新幹線が開業してから早幾年。その時からニュー新幹線として100系が登場するまでの24年間もの間細かいところを改良しながらも製造していた0系と現在一線級で働いている700系の室内を比べてみましょう。まずは0系、現在数々のリフォームを加えられながらも山陽新幹線でのみ走行しているこの車両。高度成長期最新と言われてきたテクノロジーと、過去からの鉄道技術の積み重ねによって作り上げられたのはいいのですが、今となってはちょっとノスタルジーを感じる車内となっています。

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(空調の通気口が時代を感じさせる。山陽新幹線の0系は2列づつの座席配列)

一方の700系。こちらは最新の車両ですので、さどかし素晴らしいデザインなんだろうと思われる方も多いかと。しかしまぁこの700系の室内はちょっとビジネスライク。空調も従来の鉄道と違い網棚下に取り付けられているためにシンプル極まりない状態になっています。ただコレも見る人が見るとものすごいデザインだったりするんですね。

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(網棚の下にある突起が空調)

実はこの新幹線にはかなり厳格な規定というものが存在しています。本来なら鉄道車両と同じやり方で作ればいいのですが、高速で移動する鉄道の場合従来のやり方で行うと若干不具合が出てきます。高速で移動することを第一とする新幹線の場合、高速走行の為に設計を従来の鉄道と違って大幅に変えていたりしています。その結果天井の造形も他の鉄道車両と違い一風変わったデザインになっている…ワケです。

 新幹線がこうならば、在来線の特急はどうなんだ?という話になるのが世の常でございます。実際冒頭で御覧頂きました14系の客車、実はあの車内が国鉄の中で最も標準的な特急の車内だったりするわけです。じゃあ今はどうなのでしょうか?関西圏では最もポピュラーな在来線特急「サンダーバード」用車両681系・683系を見てみましょう。

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(左:681系・通称サンダーバード、右:683系・通称(?)パンダーバード)

 製造された年月が違うので、683系では網棚の下に照明が用意されていない等細部の違いはあるものの、全般的にシンプルで万人受けするようなデザインとなっています。ただ先ほどのリゾート用14系と比較するとかなりレベルが向上しているのがよくわかります。14系はどちらかといえば「乗客を輸送すること」に重点を置いているのに対し、681系は「乗客」を「お客様」という立場で捕らえ、「お客様をおもてなしする」ということに重点を置いています。いくら蛍光灯のカバーで和らげていても蛍光灯を見える位置に配置している以上は直接的な光であることに変わりありません。あえて間接照明にしたことと、蛍光灯を昼光色を用いることによって暖かな雰囲気を醸し出す事に成功しています。

 ただ、

 ただですよ。

…やっぱりJR九州はすごかった。

前回紹介した885系の「全部フローリング」というもの以上の衝撃が客室にはありました。『つばめリレー号』等に使用されている787系の車両の室内がかなりすごいです。前回もこの車両に用意されているボックスシートという特殊な座席を紹介いたしましたが、今回は普通車の座席を御覧頂きましょう。

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(一見すると飛行機っぽい。間接照明だとあまり気づかないデザインというのも素敵)

こちらも間接照明を取り入れていますが、サンダーバードと比べると間接照明そのものが見事主張しているではありませんか。ハイドラック式の網棚と協調するデザインとして巧みに組み込んだ結果、視覚的にすっきりとしたものになっています。またハイドラック式の網棚にすることで荷物が落ちるのではないかという乗客の不安を解消。美しさと機能性を兼ね備えた次世代型の愛される鉄道車両となっています。(この部分は加藤みどり口調で)

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(左:885系・883系ソニック、右:883系の車内)

この後投入された883系、前回ご紹介しました885系の室内もまたこの流れを引き継いだ間接照明とハイドラック式の網棚によってデザインされています。この2系統は「振子型」と呼ばれ、高速で曲線を通過できるシステムを搭載する為車体の大きさに制約を持っている車両なのですが、それを一切感じさせていません。新しく作られた車両だけでなく、既存の車両をリニューアルした際もデザインを少し変えているだけで快適な車内へと作り変えています。これぞデザインの魔力。

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(783系の車内。左:普通車、右:リニューアルされた「みどり」用グリーン車)

…見てお分かりかと思いますが、照明の形状と壁紙を変えただけ。これだけで雰囲気も一気に変わるなんてすごい。しかしリニューアルといえば787系「つばめリレー号」の3号車を忘れては困ります。この3号車、前回の記事でご紹介しました「ボックスシート」があるだけでなく、九州新幹線が開業するまではビュッフェ(軽食などを提供する施設)を設置していた車両だったのです。ビュッフェは残念ながら九州新幹線開業による「つばめリレー号」の乗車時間の短縮によって過去のものになり、その場所は客室乗務員が車内販売を用意する準備室兼売店と客席にリフォームされました。それがこちらです。

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元々この場所は『つばめのへそ』という『お前鳥類のクセして臍(へそ)ってどうよ?』的意味合いで設計・設置された場所でした。長時間移動する際の気分転換として立ち寄れるスペースを作るというデザイナーの考えが具現化したこの場所には、たくさんの方々が訪れていたそうです。ちなみにこの特徴的な半円状の天井、一枚の金属を丁寧に半円状にしたもので、この車内に設置する際わざわざ作られていた構造物の一部を取り去って取り付けたそうです(余談ではありますが、それだけの為に1,000万円もの金額が余計に掛かっているというから驚きです。ちなみにこれだけ豪華でも制作費用は他の電車とほぼ同じ)

…で、皆さんもお感じではありませんか?「特急はいいけどその他の車両はどうなんだよ?」ということ。忘れておりません、通勤編は次回!(長いので)

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2006年8月22日 (火)

JR九州がすごい

(2006年8月30日・誤字を修正いたしました。水戸岡鋭治様には多大なるご迷惑をお掛けしました事をお詫び申し上げます。)

 旅先から帰ってきました。個人的な事情(旅から帰ってきたらいきなりぎっくり腰になってしまいました)で更新が遅れましたことをお詫び申し上げます。

 さて、この旅先でのヒトコマ。今回も鉄分補給を名目に今や鉄道ファンの間では有名になりすぎている「JR九州」さんの鉄道列車をジックリと堪能してまいりました。いやあ、在阪の人間からすれば九州地域にお住まいの皆様が羨ましいなぁと思うことしかりでございます。元々このJR九州さん、発足当時には新幹線を所有しておらず、尚且つ所有していた車両の大半が製造後15年以上も経過した状態。誤解されることを承知で申し上げると国鉄車両の『姥捨て山』みたいなところがありました。その状態を改善すべく、JR九州さんは古い特急電車を真っ赤に塗ってリニューアルしたり、新しい特急車両を他のJRグループに先駆けて導入するなどかなり積極的な行動に出ています。

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(左:リニューアルされた485系特急車両。右:その時導入された783系)

その時の情熱があったからでしょうか、このJR九州さんは次々と新たに車両を作っては投入していきます。しかも車両たちは鉄道界では唯一といわれている国際デザインコンペティションの『ブルネル賞』を幾度となく受賞しています。その受賞理由は車内を見ればわかります。それがコチラ

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…どうですか?これだけ見ると鉄道の車内っぽくないでしょう?この場所はボックスシートと呼ばれる指定席で、きちんとみどりの窓口で指定すれば座れる座席ですただオシャレなカップル喫茶っぽい気がするのは気のせいでしょうか。 もちろんこれだけではありません。885系という特急車両には普通の特急車両では考えられないような驚きのギャラリースペースが鎮座しています。

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(885系ソニック用編成のギャラリースペース。左側のイラストの場所には身障者用のトイレスペースが設置されている。イラストはこの車両のデザインを行った水戸岡鋭治さんの作品)

…ね、スゴイでしょ?ただこの車両の魅力はこれだけではありません。この車両の本当のコンセプトは『自然』。だからいたるところに自然素材を活かした車内になっているんですね。例えばデッキと室内を仕切る壁はガラスに和紙を挟んだもの、座席は牛皮。

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(左:運転席と客席を仕切るのもガラス。しかも液晶ガラスになっているのである操作をすると一面真っ白になって見えなくなる。右:牛皮の座席・ちなみにこの座席は普通席)

牛皮で座席だなんて高いんでしょうね…なんて思われた方も多いはず。意外や意外、牛皮というのは元から付いている多少の傷を気にしなければ普通座席用の布地とほぼ同じお値段なんだそうです。傷がついていない部分だけを使おうとするから、革製品などはお高くなるのだそうです。これだけではありません、この885系の一番の特徴が『室内全てフローリング』、つまり床がすべて天然木で仕上げられているのです。

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(ちょうど室内中央が市松模様になっている)

 もちろんこの木材は不燃加工を施されており、鉄道車両に適応できるものになっております。本来効率という面から考えると室内を構成する物質には木材や和紙、ガラスは選択肢の中に入ってきません。が、室内の部品をそのまま自然に帰すことを前提に考えた結果、このような室内になっていった…とこの車両をデザインされた水戸岡鋭治さんは仰っています。私も概ね水戸岡さんの考え方に共感します。(けれども最近登場したキハ220系ってどうなんでしょうね、あのブサイクなデザイン。初めて見た時『サナギマン』かと思いましたよ)

この他にもあっと驚かせる工夫がこの車両には隠されているのですが…、あえて全てを説明する事はやめておきます。皆様ご自身の眼でお確かめくださいませ。

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(博多駅近くのビル工事現場に張られていたJR九州の特急達のポスター。素敵)

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2006年8月11日 (金)

お知らせ

平素より『レールウェイコンシェルジュ』をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。皆様からの暖かいアクセスがあるからこそ、私どもも存在している意義があるというものでございます。

この度、8月の12日から15日までの4日間取材旅行へ出向きます(取材と言いましても単に駅のホームや車内で色々撮影するだけですが)。その間当『レールウェイコンシェルジュ』の更新は休止させて頂きます。読者の皆々様には大変ご迷惑をお掛けいたしますが、今しばらくお待ち下さいませ。

 8月12日の「ムーンライト九州」号に乗って九州へ出向きます。ですので、もしご乗車される方が『レールウェイコンシェルジュ』の読者の方でおられましたら、あまり苛めないでくださいねこう見えても結構気が弱い人間なので…。

 また8月14日・15日には広島県内を徘徊する予定です。14日は廿日市市(旧宮島町)周辺、15日には広島市内にコイツといる予定です。あくまで予定ですので、当日コイツがいなくても気にしないでください。もしそういうヘンな人がいるなぁと思ったら遠巻きに見ることをせずお声をおかけください。気ままっぽい一人旅です。寂しさや空しさで胸いっぱいになっていると思いますので、どうぞよろしくお願い致します。

 後、お気づきの方もおられますでしょうが、ちょっとだけ新しい項目を左に追加させて頂きました。私の顔の画像と共に、私が読ませて頂きました本の中から、この『レールウェイコンシェルジュ』の読者の皆様にも読んで頂きたい内容の本を僭越ながらご紹介しております。クリックしていただくと@nifty BOOKSへ移動しますので、是非ご利用ください。

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2006年8月 8日 (火)

BBフェスタ珍道中(後編)

 さて、いよいよBBフェスタin大阪の完結編。イベントの部でございます。

会場に到着したのが11時、イベントの整理券が配られるのが15時。時間があるという事もあって一旦自宅へ戻り、愛用のデジカメさんを持ってそこから再度ハービスOSAKAへ馳せ参じることにしました。辿り着くと相変わらず元気一杯のスタッフさんが『お帰りなさいませ!』と挨拶をしてくれます。…キミらは居酒屋の店員か?と思いつつ、また会場内を散策。ココでデイリーポータルZのトランプとBBフェスタのみ販売のステッカーを購入。まぁこれがまたインパクトのあることあること(是非ステッカーはBBフェスタ名古屋でお買い求めください)。

 で、肝心のイベント。

今回はみんなで笛を吹くということもあってか、何故か勢いが違います。あまりこういう言い方は失礼かもしれませんが、真鍋かをりさんのイベントよりもお客様の入りが多い様な気がします。『…君らそんなに笛吹きたいのか?』と思わず突っ込みを入れたくなりますが、よくよく考えてみれば私も整理券番号が14番。そう、私が一番吹きたかったんですな

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(陽気なZくんが書かれた整理券)

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(何故か人気だった最後尾の看板と古賀さん)

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この後何時集合するのか判らず思わず周囲を徘徊してしまい、集合時間をすっかり忘れてしまうという失態を犯してしまいました(その際はスタッフの方々並びに並んでおられる方々に多大なるご迷惑をお掛けしました、大変失礼致しました)。それでもしっかりと今回のイベントの背骨でもある縦笛を頂く事が出来ました。ちなみに私の担当は「レ」。檸檬のレでございます。座席がある場所に誘導されると、イスの列の最後尾に乙幡さんが鎮座しているではありませんか。ああ、こうしてデイリーポータルさんの企画は出来上がるのかと思わず納得してしまう場面であります。

 座席にワクワクしていたら、突然会場内に「オリーブの首飾り」が流れ出し両巨塔のお出ましとなります。そして今回のイベントの概要を説明します。…と言っても、会場にいる殆どの方々がお二人が何をするのかわかっているという実にフレンドリーな状態。説明もソコソコに企画を次々と実行していきます。まずは乙幡女史による「怖い顔」、一瞬だけ見ましたが怖い顔というより「切ない顔」。本人は凄みを出しているのでしょうが、私からすれば乙幡さんの「杉本彩のモノマネ顔」の方が怖いです。

 そして今回のメイン企画『みんなで笛を吹く』。フリー素材の音源を楽譜にして、それを演奏するというものですが、最初に例題として林さんが用意した楽譜と音楽を一緒にした映像に皆大爆笑。宮城さんバージョンは予想していましたが、「新しいヘアースタイルを提案する」バージョンの映像は驚き以上のインパクトが(笑)。個人的にはあの映像を見てみたい今日この頃です。…結果は私の口からではなく、皆様の耳でお確かめいただければ幸いです。

 …いやあ、それにしても本当に面白かった。ああいう「うっかり」なイベントというのが大阪にはほぼ無いという状況でしたので、新鮮でした。是非来年もBBフェスタをお願いいたします。スケジュールが空ければズバっとお伺いしますので。

 

<おまけ>

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「いい死にっぷりでした」と言われた落ち武者の死に様(筆者モデル)

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2006年8月 7日 (月)

BBフェスタ珍道中(中編)

   さて、前回の続き。

ヨシダさんだけでなく、デイリーポータルZさんに感謝の念を伝える為に発注した和菓子を届けるべくJRの二条駅から京都駅経由でJR大阪駅に降り立ち、ハービスOSAKAさんへ急いで行きました。

Pict0037 (写真はイベント終了後に撮影)

…ちなみにこのハービスOSAKA、あの阪神電鉄が作ったというのをご存知でしたでしょうか。このハービスOSAKA一体は俗に「阪神村」と呼ばれるほど阪神電鉄グループが固まっている場所だったりします。それにしても、ハービスOSAKA周辺は相変わらず生活観が無い場所です。根っからの大阪人、ついでに貧乏人である私はものすごく浮いてしまっているんですけど。この近くには関西のホテルとしてはナンバーワンだと言われているザ・リッツ・カールトン大阪もありますし、ハービス内には高級ブランドショップが溢れるほど存在しています。行ったことは無いのですが、東京の六本木ヒルズというのはこういうところなんでしょうか?だったらあんまり行きたくないです

このBBフェスタ、去年もお伺いしたのですが今年も係員さんが無駄に元気。『招待状をお持ちの方はー!』『コチラにお並びくださーい!』『いつもご利用ありがとうございまーす』とまぁ素晴らしい事素晴らしい事。会場に入って招待状を渡し、記念品を頂きます。実用的なバックに詰められた『@niftyサービス』のパンフレット。今年も役所さんが大活躍です。この他災害時に便利そうな電池式のランタンまで頂きました。去年の(サイズが小さくて着れない)Tシャツに比べれば思いっきり喜ばしいことでございます。…ただ問題がココで発生。窓口の横がなんとデイリーポータルZさんの展示会場。多分スタッフの方々もこの場所で人が溜まると思ったのでしょう。口々に『まずは安全体験ブースから御覧くださーい』とご案内しておりました。もちろんそんな言葉は軽く無視してホール内のブースを色々と拝見した後、デイリーポータルZさんのブースを拝見致しました。ちょうどこの頃デイリーポータルZさんの目玉企画の一つ『デイリーポータルラジオの収録』が行われていました。出演者のライターさんを人々が囲んでいます。そのラジオ番組とは思えぬノビノビとした雰囲気とは裏腹に、観客の皆様にマイクを向けるとドンドン後ずさりしていきます。…多分恥ずかしがっているのではなく、ウェブマスターの林さんの顔が二日酔いのために瞳孔開きっぱなしで怖すぎるのが原因ではないかと思われます。

200608051134000(携帯カメラで撮影・怖くてブレた)

このラジオの収録中、僭越ながら前編で紹介した『迷菓詰合せ・混沌』をお渡しさせて頂きました。その時の模様がラジオで使われるかどうか判りませんが、全てはヨシダプロさんのこの言葉に集約されるかと思われますので、素敵なヨシダプロさんのお姿に載せてご紹介させて頂きます。

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(お疲れのところ、失礼致しました>ヨシダプロさん)

 この後ラジオ収録後、傍にあったイスと机をロビーに設置するや否や、その場所がいきなりもう一つの企画『サイン交換会』の会場へ変貌を遂げました。この機動力の凄さ、在阪のテレビ局も見習って頂きたいものです。まずは先ほどもご紹介したヨシダプロさんとエアギターリストの『マリオ』こと宮城剛さんが参加者とサインを交換します。これがまた一人一人に親切かつ丁寧にお話していただけるという事で、みるみる間に長蛇の列が。この時点で会場の運営に当たっているニフティの方々も大慌て。会場入口で『まずは安全体験コーナーへー!』と叫んでいた方も、思わずこの列の整理に入ります。会場に入ってすぐの場所に長蛇の列が出来ているとあって、色々な人が「コレって一体なんだろう?」という疑問を思ったことでしょう。

200608071711000_1 (サイン会の様子・花の位置に注目)

私の番になる前にヨシダさんと宮城さんはご退席され、ウェブマスターの林さん、デジタルビィム伐表取締役の住正徳さんがご着席。見事私は彼ら二人から色々と根掘り葉掘りと尋問を受けることに。これといってあまり面白くない受け答えしか出来なかった為にちょっとブルーになってしまったことは誰にも言ってはいけません。もちろんサインの交換会なので私のサインをお渡しし、お二人にはデイリーポータルさんから頂いたQUOカードへサインをお願いしました。素晴らしい事に1000円分のQUOカードが彼らのサインペンによってあっさりと1万円分、10万円分のカードに!(金額の横にゼロを書き足しただけですが)。

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会場内の展示物は昨年と比べるとコンパクトになっており、物より思い出というシンプルかつ大胆な構成な配置で我々に「自由研究」の素晴らしさを訴えかけてくれます。もちろんこの写真に載っているもの以外にも『デスノート』や『林さん私物のipot』等たくさん陳列されていました。ライターさんも快く撮影に応じて頂き、私も心から尊敬する乙幡さんと写真撮影をさせていただくことが出来ました。

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(固定されている部品が外れたので、乙幡さんが支えてくれている)

さて、肝心かなめのイベントは後編にて!(それにしても長いな)。

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2006年8月 5日 (土)

BBフェスタ珍道中(前編)

 本日大阪の西梅田にあります「ハービスHALL」で「@niftyBBフェスタ.」というイベントが開催されました。タイトル通り「@nifty」さんのイベントです。ただでさえ「オー○カキング」や「わくわく○島」とイベント目白押し、尚且つ今日は「淀川花火大会」と人が大阪駅前に溢れかえっております。そのような中での開催、この勇気がniftyのすごいところです。ただ勇気と無茶は違うと思いますが

 そのBBフェスタの中では真鍋かをりさんのトークショーや江戸落語の収録などの公開イベントや、@niftyさんのサービスを説明するブースなど沢山あったわけですが、今回のメインともいえるのが、「デイリーポータルZ」さん。我々(と言ってもやってるのは一人ですが)「レールウェイコンシェルジュ」にとってデイリーポータルZさんは恩人と言っても過言ではありません。何となく応募した「京阪電車・匠の技」「福を探しに」がデイリーポータルZさんのコンテンツの一つである「コネタ道場」に採用されて以来、尋常じゃない位アクセス数が増えました。ちょっとコレは驚きでした。今回は『コネタ道場』でお世話になった御礼を兼ねまして、ちょっとした和菓子をデイリーポータルの皆様に差し入れてまいりました。

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…というわけで、会場の大阪市ではなく、何故か京都市の二条駅へやってまいりました。ただ普通に季節の和菓子を差し入れするといっても、それはソレでちょっと味気ない。デイリーポータルの方々にお渡しするにはあまりにも芸が無さ過ぎます。私も『レールウェイコンシェルジュ』として日々(間違った方向に)精進を続けております。今回はその成果と言いますか、何と言いますか、とにかくまぁインパクトのある和菓子をお願いいたしました(ココよりしばらく携帯電話での撮影となっております。画像がショボいことをお詫びいたします)。

この二条駅から歩いて数分、京都市内、いや日本で唯一「オーダーメイド」の和菓子を作っていただける和菓子屋さんがあります。それがこちら、

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それがよし廣製菓さんです。私、こちらの方々には本当に様々な形でお世話になりっぱなしなんです。今回もまたご無理を言って練りきりによるオリジナル和菓子をお願いしてしまいました。もちろんその和菓子のテーマは「デイリーポータルZ」。一体どのような企画を元にして、どのような和菓子が仕上がったのか。私がよし廣製菓さんにお願いをした際のメールの文面から推測してクリックしてみてください。

  1. 屋台のお面の様に顔の部分だけで構いません。できる限りインパクトが強い状態でお願いいたします。
  2. 蛤に目玉をつけたものです。蛤っぽい界に目玉をつけてください。
  3. こちらは図版1と同様にお面の様にしてください。髪の毛の部分は簡略化して頂いて構いませんが、顔の部分はとにかく「*****」お願いいたします。
  4. いわゆる「六本木ヒルズ」です。ねずみ色でOKですが、屋上のHマークは必ず置いてください。サイズは小さめで。
  5. ゴルフやバラエティ番組でありがちな「金色の大きなカギ」をお願いいたします。サイズや構図は全てお任せします。ボテっとしたカンジでしていただけたら嬉しいです。(筆者注:このままだと和菓子の色合いが白っぽいと思ったので、ここだけは色彩を変えました)
  6. 前回作っていただいたものと同じモノ(筆者注:今年1月開催されたヨシダプロさんのイベントで作りました)で構いません。
  7. 真っ白と真っ黒でお願いします。
  8. こちらは会社ロゴです。グラデーションも再現できればいうことはありません。真ん中の丸はリアルに球体でなくても構いませんが、再現して頂けると嬉しいです。
  9. 同じ和菓子の大きさで「豆大福」を用意して頂けませんでしょうか。
  10. (筆者注:箱が10個入りしかないと聞いたので)じゃあ、パイの実を。

…というお願いで仕上がったのがこの写真の和菓子(1.2.3.4)とこの写真の和菓子(5.6.7.8)とこの写真の和菓子(9.10)。…なんとまぁ酔狂な和菓子ですこと。画像を送った段階で私も「こりゃ何だか分からない和菓子が出来るな」と思ったので、今回この和菓子の箱には「迷菓詰合せ・混沌」というシールをこちら側で作らせて頂き、箱に貼らせて頂くことにしました(このシールは残念ながら諸般の事情で公開できません。ご了承ください)。…ただ毎回こういう凝ったコトをしすぎているのか、よし廣製菓さんの方には

  • 「毎回あすやんさん(実際この部分は本名)のご注文が来る度に『今度はどんな画像なんだろう』って楽しみにしているんですよ」
  • 「本当に毎回勉強になります」
  • 「私たちが普段経験できない事が出来て嬉しいです」

…という赤面必須のコメントを頂戴しております。それも全てよし廣製菓さんの技術力と表現力が素晴らしいからなんです。実際、今回は名前は伏せますが某ホテルのパティシエさんにコレとよく似たケーキをお願いしたところ、「我々の技術では表現する事が出来かねます」と言われてしまいました。だからよし廣製菓さんにお願いしちゃうんです。毎回毎回私の漠然としすぎたお願いを見事形にして頂き、本当にありがとうございます。

 …さて、これからが本題。果たしてこの和菓子、本当に喜んでくれたのでしょうか。次回に続きます。

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2006年8月 4日 (金)

もっと光を!

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…それはさておき、今回はデイリーポータルZ内で掲載された梅田カズヒコさんのコンビニは夜より昼のほうが明るいらしいを読んでいて思いついたネタをひとつ。駅のホームの照明ってそういや確認してないなぁ…と思ったので、前回掲載しました「パタパタを愛でる」の取材中ついでとばかりに色々と駅の照明を撮影しておきました。今回はそのストックをちょっと検証してみます。

 コンビニと違い駅はじっくり見てみると明るいところと暗いところがキッパリ分かれております。これは意図して設計したのではなく、本当に自然とこういう形になった事は意外と知られていません。駅の照明はコンビニと違い、利用客の乗降時におけるホームと列車の間の幅を確認させる事と、出発時列車に近づく利用客が危険かどうかを車掌が把握させる事、そして運転手が駅構内を通過する際即座に把握させるためにあえて光源を絞り込んでいるんですね。人間の目というのは意外といい加減なところがありまして、光源の幅が大きければ大きいほど明るいと勘違いしてしまいます。現にコンビニが夜中明るいと感じるのは蛍光灯の向きが道路と平行になっているから…なんです。それと同じ様に光源の幅を絞ってしまえば、人間はあまり明るくないと把握します。もちろんこれは錯覚であって、実際には明るさがあまり変わらないワケです。それではちょっと一例を見てみましょう。

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(左:近鉄南大阪線大阪阿部野橋駅、右:南海本線なんば駅)

 …この駅が関西の駅では一番わかりやすい照明の配置をされています。線路と平行するかのように蛍光灯を配置し、列車の運転手から蛍光灯はあまり目立たず、逆に乗客からすると車両とホームの間が明るくわかりやすい。ただコレは通勤列車などが頻繁に到着するというホームだからこういう設置をしたというのもあります。特急列車のみが停車するホームだとこうなります。

Pict0091 (南海なんば駅ラ・ピート専用ホーム)

明るいホームを演出する為に、あえて蛍光灯の向きをホームと直角にして、視界に蛍光灯の発光部分を見せて明るく感じさせよう…、見事な工夫です。もちろん照明の配置は会社ごとの考え方によって千差万別ですので、ホームの上に蛍光灯を一直線に並べることや、ラ・ピート専用ホームみたいに全てのホームに線路と平行に蛍光灯を並べようというところもあると思います。ただ、デザインを追求して少ない光源で明るく見せようという照明もあるんですね。それがJR九州の小倉駅。

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蛍光灯の光を大きい白い板で反射させる事によって光源の方向性を導き出し、ホームと線路の間のみを明るく照らし出すこの照明。ちょっとデザイン的にもいいでしょ?陸橋型の駅舎は構造上どうしてもホームが暗くなってしまうという欠点があり、改善しようと大きなワット数の照明をつけたりするのですが、ちょっとデザインすることで低コストでありながら明るくできています。

 …そう考えると、高コストな照明もありました。それは大阪市営地下鉄の御堂筋線。御堂筋線が建設された当時は「将来役に立つようなものを作らないといけない!」なんて考えで大きなトンネルや長いホーム等を作ってしまい、周囲の人間からは『一体あれは何をやりたいんだ』と揶揄されてしまったあのホームにある照明、これが他の地域の人たちからすればちょっとすごいと思われてしまうのではないでしょうか。論より証拠、見てください。

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(①・ 御堂筋線天王寺駅、②・御堂筋線梅田駅江坂方面ホーム、③と④・御堂筋線淀屋橋駅)

…絢爛たる舞踏会が開けそうなほどの照明ではありませんか。大阪在住の人間はこの光景をあまりにも当たり前だと感じて素通りしてしまいますが、よくよく見るとこの照明、美しさだけでなく機能性も完備した秀逸なデザイン。これぞ大阪が世界に誇るものではありませんか。…ただ、これが元で大阪市の運営が高コストになったのなら、それはそれで考えないといけませんが

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